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日曜に働くと平日の2倍給料が支払われるフランス人とその変化

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以前のフランスの日曜日の街角は、閑散としたものでした。商店は軒並みシャッターを下ろし、開いているのはレストランかアラブ人が経営する小さな食料品店ぐらいだったのです。しかし近年、日曜も店を開く商店が増えてきました。

どうしてこのような変化が起こったのでしょうか?

その答えは、エマニュエル・マクロン経済・産業・デジタル大臣がまとめた『マクロン法案』にあるようです。この法案は、景気回復を目指すための様々な規制緩和を行うための法案で、その中には日曜営業の規制緩和が盛り込まれています。

長年、フランスでは日曜日は家族で過ごす休息日と位置づけられていたため、一部の社会党の議員たちから反対の声が上がりましたが、結局可決にこぎつけました。

どのような人が日曜も働いているのでしょうか?フランス人たちはこの法案に賛成しているのでしょうか?

どんな人が日曜日に働くの?

国立統計経済研究所(Insee)の調べによると、フランスの人口の29%(約2,580万人)のサラリーマンが習慣的に、または時々、日曜日も働いているそうです。この割合は、2002年の調べでは25%に留まっていました。

この中には、警察官、消防士、病院関係者、運送業者など業務の継続が必要な業種や、ホテル、レストランなどで働く人たちが挙げられます。

その他の業種では、一時的な休業をすると原料に損害を与えるおそれのある乳製品製造業などが挙げられます。

これらの会社では労働協約により日曜勤務は社員が交代で働くように定められており、社員は日曜に勤務しても平日に働く場合と給与は変わりません。この日曜営業できる特定の産業部門の取り決めがこの度、論争を呼んでいます。

たとえばこの特定の産業部門にあたる園芸用品店は日曜営業が認められていますが、似たような産業部門でも日曜大工用品店は日曜営業が認められておらず、『どうして園芸用品店はよくてうちはダメなんだ?』と不満の声をあげています。

マクロン法案で何が変わるの?

食料品以外の小売商は伝統的にクリスマスシーズンやバーゲンのシーズンに年に5回まで日曜営業ができるとされてきました。

この決定はパリ以外の都市で適応され、販売員の給与は最低でも平日の2倍が支払われ、休日出勤した分の代休が保証されてきました。

ところが2009年8月10日に制定された法案によると、日曜日も消費活動が活発な人口100万人以上の都市圏はこの規定の例外とされることになりました。

これにはパリ、マルセイユ、リールの都市圏が該当し、これらの都市圏は海外からの観光客が多い『国際観光エリア』として、いつでも日曜営業が認められることになりました。

パリの例ではシャンゼリゼ通り、リヴォリ通りの一部(ヴォージュ広場付近)などが該当地区となります。

マクロン法案ではさらに踏み込んで、『国際観光エリア』以外の食料品店以外の小売店の日曜営業可能日数を年間5日間から12日間に引き上げる提案がされました。さらに日曜営業が可能な小売店の規模も従業員11人から20人に引き上げられました。

フランスにおける日曜営業のあり方を変えるこのマクロン法案について、フランス人はどのように考えているのでしょうか?

スペイン在住です。スペインの法律では日曜営業は禁止されていませんが、レストラン以外の商業施設は日曜、ほとんどみんな閉まっています。日曜日は家族でのんびり散歩する日です。
政治家たちは綺麗ごとばかり並べたてるけど、結局この決定は労働法と家族の団欒を壊すものだと僕は思うよ。
日曜営業するかしないか、選択の幅が増えるのはいいことなんじゃない? 
イギリスではだいたいの商店が夕方6時ごろまで開いてるよ。そして、このことで消費者は『土曜のうちに買い物を済ませておかなきゃ』というプレッシャーから解放されていると思うよ。
ますます多くの人が都市部に買い物に出かけるようになって、小さな町が過疎化しそうで心配だわ。
本当だね。日曜営業できない小さな町の商店は都市部の商店に顧客を取られてつぶれてしまうかもしれないね。
平日に買わないものを日曜なら買うとは思えないな。消費を拡大する目的なら、この法案はあまりうまくいきそうにないね。
小売業だけでなく、公務員も日曜日に働けばいいじゃないか。平日に書類一枚のために僕らは長いこと待たされるんだから!
フランスに来る観光客は観光をするためではなくて、買い物をしに来るのか?
日曜営業、いいんじゃない。日曜日に家族みんなで買い物に行けたら、子供たちは大満足するでしょうからね。
21世紀のショッピングモールは娯楽施設に発展していくのね!
日曜営業するかどうかは小売店自身が決めることであって、政治家が決めることではないと思うわ。
他の国々でも日曜営業をやっているんだから、フランスでもやってみたらいいじゃない。
雇用が増えて失業者が減るかもしれないから、いいんじゃない?
小さな商店は経営が立ち行かなくなりそうだね。そして夜間や休日にレジに立つのは平日に仕事がみつからない社会的弱者なんだろうね。
私、日曜日はやっぱり、家族と過ごしたいわ。
俺はファストフード店で働いているけど、日曜と夜の時間帯に働くことに異論はないよ。その時間帯に働きたい人が働いたらいいと思うな。
とにかく実施してみて、消費者の反応をみるべきよね。
日曜日に働けば給料が2倍で働く人はうれしいし、お客さんも日曜日に買い物できて満足で、いいことばっかりじゃないか。
私は平日に買い物に行く時間がないから、日曜営業は大歓迎だわ。
日曜まで働かないといけないなんて、そんなに働いたら燃え尽き症候群になってしまうよ。
日曜日は聖なる日なんだから、ちゃんと休息しないと。
日曜日に買い物はしたいけど、自分が働きに行くのはやだな。

日曜日のショッピングに慣れてしまっている私たち日本人からしますと、小売店が日曜日に営業できないということにまず驚いてしまいますが、フランス人にとって『マクロン法案』によってもたらされる変化は大きいようです。

このようなフランスの話題を耳にするにつけ、便利な日本での生活のありがたみを実感させられますね。

(参考)http://www.lemonde.fr/decryptages/article/2013/10/01/travail-du-
dimanche-une-regle-de-nombreuses-exceptions_3487263_1668393.html
http://lexpansion.lexpress.fr/actualite-economique/travail-le-dimanche-ce-
que-la-loi-macron-va-changer_1651977.html
http://www.lepoint.fr/economie/paris-travail-du-dimanche-la-carte-qui-fache-
19-08-2015-1957625_28.php
http://www.leparisien.fr/economie/travail-du-dimanche-les-syndicats-
protestent-contre-les-zones-retenues-a-paris-17-08-2015-5016845.php

日曜に店が閉まってたら、社会人は不便で仕方ない。そういう国では平日が日本のように朝から晩まで一日中仕事みたいな感じじゃなく、5時には帰宅ラッシュが始まって夜にショッピングができるような環境なのかな?

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コメント一覧
  1. 日本の名無しさん
    2016年3月13日 10:08 PM

    日曜倍は日本だと無理
    日本人は奴隷

    未だに暴動起きないもん

  2. 日本の名無しさん
    2016年3月13日 10:17 PM

    日本式とフランス式、足して2で割れば丁度良い

  3. 日本の名無しさん
    2016年3月14日 1:11 AM

    日本人からすれば「日曜日って何?」って感じね。
    あらゆる行事も犠牲の上に成り立つ。

  4. 日本の名無しさん
    2016年9月20日 1:41 PM

    仮に平日しか商店街が開いていなければかなり不便でしょう、平日に用事を済ませる時間はなかなか取れませんしゆっくりと選びながら買い物をすることも難しい。そう考えると日本は非常に便利な国です。しかしお客様は神様のような考え方があまりに日本で当たり前になると客側のモラルも次第に図々しいものになっていくように思います。ドイツの方に聞いたのですがドイツのスーパーなどでの客の自己主張は非常に強いものでそれに比べたら日本における日本人のマナーはだいぶマシだとは言っていましたが、、、ヒステリックに怒鳴る日本人は確実に増えているような気はします。悲しいことですけど

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