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自分の進路を自分で選ぶことができない・・・・?!そんな経験したことありますか?「あるわけないじゃない。ヘンなこと聞かないで」。しかし、もし選ぶことができないとしたらどうでしょう。
大学で勉強を続けたいのに、進学することができない。その理由は、経済的事情ではありません。イギリスで、進学の「壁」となっているのは国の教育制度です。そんな制度ありえない!と思いたいのですが、実際はどうでしょう。
イギリスの小学校は、日本といっしょで6年制。小学校を終了するとセカンダリー・スクール(4年制)に入学し、16歳で終了します。最終学年、16歳になると全国統一テスト(GCSE)の受験が義務づけられています。
この制度は、イギリス教育制度の特徴的なものと言えるでしょう。「特徴的?学校で期末テストをやるのは、あたりまえ」。テストの実施はどこでも行われている当然のことです。
ただ、このテスト「GCSE」の役割は、生徒を「ふるい」にかけて生徒の将来を決定づけることにあります。一定の基準に達していない場合、16歳で学校生活は自動的に強制終了。
大学に進学することができないばかりではなく、受験することさえできません。16歳で受ける一度のテストが、後の人生を振り分けてしまう。
日程は政府が決定した日、1日だけ。「その日、お腹が痛かったり、カゼで熱があってもダメなの?他の日にやってくれないの?」ダメです。やってくれません。
それでは、GCSEテストで結果をだすことができなかった場合、どうすればいいのでしょうか。唯一の進路は、職業訓練学校(?)に通い、学業ではなく就業にむけた技術を習得すること。それ以外に道はありません。
本人が就学・就労のいずれかを選択するのではなく、進路を振り分けられてしまうシステムです。
一方、日本の高校進学率は97%(文部科学省の統計)。日本人の大半は、18歳まで学校教育を受けています。高卒は、大学の受験資格を意味しているので、大学受検資格を持っていることは日本ではあたりまえ。
海外の記事で「日本の学校は勉強(学問)を教えている」と説明されていました。しかし、海外の学校の目的は、大学進学者以外にとって、単に職業訓練でしかありません。
受験資格があるけど受験しない方はいらっしゃるでしょう。でも受けたいけど受験資格がない!この非情とも言える制度のため、16歳の子供を持つ親と当事者である子供は、GCSE(全国統一テスト)に向かって突進せざるをえません。
毎年6月に実施され、8月になると全国一斉にテスト結果が発表されます。それこそ「人生の分かれ道」と言える一大事。
ニュースでも大きく取り上げられ、生徒たちの様子がリアルに映しだされます。嬉しさのあまりジャンプする生徒たち。ガッカリを隠せずに下を向いたままの生徒たち。
また、この異様なほどのプレッシャーは、教育に対して無関心な親を増やしてしまう要因となっていることも事実です。「どーせ、ダメなんだから、どうでもいいじゃない!」。
「熱くヒートアップする親」と「さめきった親」が行きかう教育現場の実情。個性を尊重しながら柔軟に将来を設計する。理想と現実が向き合うことはかなり難しいようです。
課金されたくないから、仕方なく子供を小学校へ送っていく。イギリスには、病欠以外の理由で児童が学校を欠席すると、親が課金されてしまう規則があります。
「出席・欠席」と「ペナルティー(課金)」のつながり。不自然な印象をぬぐい去ることができません。
しかし、これには、それなりの理由があります。子供の教育にあまり関心を持たない親。そんな親に苦慮した対応策がこの規則。「ペナルティーで児童の出席率アップを狙う!」これが実情です。
説明されても、まだ、よく分からない??子供が学校をズル休みしたからお金を払わなくちゃならない。学校をズル休みするより、出席したほうが好ましいのはあたりまえ。でも、その方法と発想は理解しようにも難しすぎ!
イギリスの小学校の校長先生が保護者宛に手紙を出しました。「学校に来る時は、パジャマ姿で来ないでください」(BBC ニュース報道)。
イギリスの小学校では通常、保護者が児童の送り迎えをしています。その際、パジャマのままで子供を学校に送りに来る保護者もいます。「とりあえず、子供を送っていかなくちゃ」。どう見ても、教育熱心な親の態度には見えません。
イギリスのような先進国でそんな親が本当にいるのでしょうか。意外に思う方もいらっしゃるでしょう。極端な教育熱は敬遠されますが、ここまで無関心というのも疑問符です。
イギリスの児童・生徒の大半は、公立学校に通っています。義務教育課程で私立学校に通学する生徒の割合は、わずか5%にすぎません。
学費があまりにも高額なため通学できるのは、ほんの一握りの社会階層、俗に言うエリートと呼ばれる人たちに限られています。95%の人は、激突するイス取りゲームのプレイヤー。
16歳で向き合わざるをえないターニング・ポイントに向かって過激にヒート・アップする親と子供たち。また、とっくに諦めて、投げ出してしまう親と子供たちが大勢いるのも事実です。
教育制度によって、人が区別されてしまう。皮肉な結果です。
就学を終了する妥当な年齢については、意見が分かれるところです。他の国々の教育事情はどうなっているのでしょう。世界からコメントを見てみましょう。
国の将来を映し出す教育制度。教育はどこの国でも最重要課題として位置づけられています。将来を映し出す「鏡」と言っても過言ではありません。
教育・大学の歴史が長いヨーロッパの国々は、伝統と歴史を尊重すると同時に、体質的に古い部分を残していることも事実です。
階級制度の名残が見え隠れする「イギリスの教育現場」。経済状況を含む両親の社会的地位により、子供の将来が早い時期に決定づけられてしまう。
一方、日本では文部科学省の統計によると、97%が高校へ進学しています。本人が拒絶しないかぎり、18歳まで学校教育を受け、同時に大学受検資格も得ています。日本の教育現場は、選択の柔軟性がより高いと言えるのではないでしょうか。
(参考)http://www.bbc.co.uk/news/business-32608772
http://www.franceplusplus.com/2013/03/gimukyouiku/
http://www.factmonster.com/world/statistics/school-years.html
http://chartsbin.com/view/xo6
どれほど難易度高いか知らないけど、まじめに勉強してれば大丈夫なんじゃないかと思うけど。大学に行くだけが人生じゃないし、職業訓練校に行けるなら十分じゃないか。
人によってはむしろいいんだろうな
心理学用語でも選択肢が多いのはむしろ幸福度下がるし迷いやプレッシャーがあるし
でも選挙もそうだけど欧米より以外と日本の方が自由に思える点もあるんだな
確かに学歴の幾らかは家庭の経済状況で左右されるけど学歴が高くないとその分職業の選択も出来ないしな低学歴で貧困だと一生抜け出せないのか
すごく為になる記事だった
イギリスのシステムに半年ごとの大検を実施すればいいと思う。学費を考えなければ
たしか、ドイツも割と早いうちから進路が決まっていたと思う
むしろ日本は学歴すぎる。
職業訓練をもっと取り入れて職人を増やすべき
自国の生産力を上げる為にね。
ドイツがまさにそう。
マイスター(職人)制度がある。
若いうちに大学行く人と職人になる人にわかれる。
自国民の職人を増やさないと移民にブルーカラーさせることになる。
大学の進学率が高くても多くの大卒がフリーターとかニートになってる現状もどうかと思うしな。