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中国の河南省の山奥には断崖絶壁の上に住む人々がいます。この村に車で行くには崖沿いの危険なトンネル道を使うしかありません。この村と道路はいま世界的に注目を浴びています。
郭亮と呼ばれるこの村は河南省北部の輝県市エリアにあります。河南省自体が日本人にはあまりなじみがないかも知れませんが、黄河文明の発祥の地です。
古代中国史では武将たちが“中元の地“を巡って天下獲りを狙いますが、現在の河南省のエリアこそが中元の地なのです。中国には八大古都と呼ばれる歴史的な旧首都が8つあり、洛陽や開封など4古都は河南省にあります。
中国の第二の黄河と第三の淮河が流れる肥沃な穀倉地帯ですが、日本の半分近くの広さなので、険しい山岳部もあるのです。
この付近は標高1600m以上ありますが、郭亮村は更に高い崖の上にあります。村の人口は330ほどです。 2000年ほど前に戦乱を避けて人々が移り住んだと言われています。
最初の移住者は命がけで壁を登ったのでしょうね。650年前に下界に続く階段ができました。しかし、この階段はほぼ垂直で大変危険だったので、あまり使われませんでした。
現政権を含む歴代の中国王朝にとって、こんな秘境の支配や開発には関心がなかったようです。郭亮村は世の中から忘れられた存在でした。
1972年、村長の発案で崖に沿ったトンネル工事が始まりました。中央や地方政府の援助はなく、村人が家畜などの僅かな私財を投げ打って、工事費を工面し、彼ら自身でトンネルを掘りすすめたのです。
ダイナマイトや工具など限られた資材や道具を用いて、13人の村人が交代で硬い大理石の岩盤を掘り進めました。
シードル工法(トンネル壁を支えながら掘る工法)やシードルマシン、GPS測量などの進んだ土木技術もなく、犠牲者を出しながらも5年の歳月をかけて完成します。
このトンネル道は郭亮洞と呼ばれ、南米ボリビアの“ユンガスの道”などと共に、世界最悪の道路の1つに数えられています。
現在でも岩盤がむき出しになっているので、しっかりとコンクリートで整備されたトンネルに慣れている日本人からすると、崩れそうで怖いです。
崖沿いに掘られたトンネルにはいくつもの穴が空いていますが、ここから工事で出た岩などを投げ捨てたのです。もちろん、日中は明るさを確保する役目も果たしています。
トンネルの長さは約1.2kmありますが、高さ5mで幅は4mほどしかありません。車2台が何とか通過できる狭い道ですので、運転にはかなりの注意が必要です。
この郭亮村とトンネルには世界中の人々がたくさんのコメントを寄せています。
中央政府はトンネル工事には関わっていませんが、郭亮洞が知られてくると、「世界の八不思議」として大々的に宣伝を始めています。
なお、中国では清王朝の兵馬俑と三峡ダムなども同じく八不思議に数えられているのです。世界的に知られてきて、徐々に郭亮村も観光化され、現在は宿泊施設もあります。
さて、郭亮村への行き方がですが、日本からの河南省への直行便はありません。北京や上海などの都市を経由して空路で省都・鄭州(ていしゅう)市にアクセスする方法がおすすめです。
時間と体力がある方は列車の旅も良いかもしれません。郭亮村は鄭州市から北に約200km(車で3時間ほど)の場所です。もし郭亮村へ旅行する機会があれば、道中の黄河も併せて観光しましょう。
(参考)https://en.wikipedia.org/wiki/Guoliang_Tunnel
http://www.dailymail.co.uk/news/peoplesdaily/article-3767021/Chinese-
farmers-live-cliff-carve-tunnel-mountain-out.html
こんな場所に住もうと考える人たちがすごい。観光料が12ドルなんて、中国ならもっと取るかと思ったけど良心的だ。行きたいと思わないけど。
ファンタジーの世界だなー!!
かなり心引かれる
凄い、最後の方に出てきた女の子、たまらなく可愛い!!
四方が垂直の崖だったら凄い風景だけど、これは単に一方だけじゃん。
昔のシルクロードなんか見てた世代では普通の風景に感じるよ。