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世界最大のヘリコプター、Mi26は世界中で使われている名機です。1981年からロシアで生産が始まったヘリですが、今でも揺るぎない信頼性を誇っています。
Mi26単体の写真を見ても、その大きさは実感できません。形は普通のヘリとあまり変わりがなく、「どこが大きいの??」と思うかも知れませんね。でも私たちが一般にイメージしているヘリと比較してみると、その巨大さは一目瞭然です。
Mi26はアメリカ軍の誇る軍事用ヘリCH-47(重量は約10tで長さは30m以上)をワイヤーで吊って運ぶこともできるのです。下の写真では1機のCH-47を運んでいますが、重量的には2機まとめて運ぶ事もできます。もちろん旅客機だって可能です。
また、後部には大きなハッチがついていて、中に大型車両などを収容することもできます。軍事用ならば装甲車、民間用ならば消防車なども詰め込めるのです。
兵士は最大150名が乗れるそうですが、現在は兵士なら80名、民間人なら100名までと制限されています。過去に敵から撃墜されて、一度に130名程が亡くなった事があるそうです。
元々が輸送ヘリなので、あまり武装は充実していません。戦場でも後方支援が主な任務です。空中空輸ができるように改造された機体もあります。
このMi26は1980年代から活躍しているロングセラー機。広い国土を持つロシアが開発した機体ですが、北朝鮮やネパールなどの発展途上国や西側諸国でも広く活躍しています。中国やイタリアでは消防用に使われています。
このヘリは世界で初めて8枚ブレードを採用しています。このローターの長さは32mもあるのです。ローターは1つですが、1万馬力のD-136エンジンを2基搭載。
仮に1基のエンジンが故障しても、残りの1基で飛び続けることができるのです。最高速度は約300km/hで移動距離は約2000km、運べる重量は20t以上。物凄い性能ですね。
Mi26がCH-47ヘリを中ずりで運ぶ動画がユーチューブ上にアップロードされ、世界中の人々が注目しています。その中のいくつかのコメントを拾ってみました。
Mi26とよく比較されるのは、アメリカ軍の輸送機C-130です。C-130は飛行距離も最大速度もMi26の2倍近い性能がありますが、離着陸時にどうしても400-1300mの滑走が必要なのです。
一方、 Mi26はヘリなので行動範囲があまり制限されません。また、機内に収容できない荷物はワイヤーで運ぶことができるのです。
戦後、アメリカ側の陣営として日本はソ連を仮想敵国として軍事力を装備してきました。このため国産以外の武器のほとんどはアメリカ製です。旧ソ連側の国々の武器にはあまり馴染みがなく、感覚的には重厚長大なイメージがあります。
運用上や設計上の違いはありますが、ロシア(ソ連)はとてもシンプルで信頼性の高い武器を数多く生み出しています。30年以上の実績のあるMi26ですが、これからも世界中で活躍し続けていくことでしょう。
(参考)http://fireaviation.com/tag/mi-26/
https://battlemachines.wordpress.com/2015/06/05/mi-26-vs-ch-47/
あまり写真じゃわかりにくいけど、実際見たらすごいんだろうな。一度間近に見てみたい。