「栄冠は日本のウィスキーに」というタイトルでドイツのシュピーゲル誌が報じている記事によると、今年の『ジム・マーリーのウィスキーバイブル』で、日本の酒造会社サントリーの山崎シングルモルト・シェリーカスク13年が100点中97.5点の歴代最高点を得て、見事、世界一のウィスキーに選ばれました。
評者のマーリー氏は今回受賞した山崎シングルモルト・シェリーカスク13年について、「濃厚で、辛口。それでいてビリヤードボールのように角が無くまろやか」と絶賛しています。年間の生産数は約16,000本です。
本場に引けを取らない日本産ウィスキー
日本産のウィスキーといえばここ数年の間でその評価をぐんぐん上げており、スコッチモルトウィスキー協会のカイ・イヴァロ氏は、この快挙について「まったく驚かないし、むしろ今になって賞というのも遅すぎるくらいだ」と述べているそうです。
記事によると、山崎蒸留所は京都の近郊(大阪)に位置する、1920年代に竹鶴政孝氏の主導で造られた、現存する中では最古の日本のウィスキー蒸留所だそうです。
この竹鶴政孝氏、もともと広島の竹鶴酒造の三男として生まれ、大阪の酒造会社で酒作りの修行をしていたのですが、 ウィスキー製造の勉強をするためスコットランドに渡り、グラスゴーでスコッチ作りを学びました。
スコットランド人の妻リタを連れて帰国した後は、現在のサントリーの前身となる寿屋に入り、大阪・山崎のウィスキー工場を任されるようになります。この地で彼は先駆者として必死でスコッチを模倣し、日本のウィスキー作りをリードしていったのです。
一方、皮肉なことに、これまで名声をほしいままにしてきたスコットランド産ウィスキーは、今回のランキングで上位5位までに1つも入りませんでした。
総論でマーリー氏はスコットランドの醸造所に対し、過去の名誉にあぐらをかかず初心に戻ってほしいという意味で、次のように奮起を促しています。
「ウィスキーの最高峰をきわめた、あの複雑な繊細さ、あの深みの絶妙なコンビネーションは、いったいどこへいったのだろうか?」
このニュースを読んだドイツ人たちのコメントをご紹介しましょう。
- 日本人が作り出すものは何だって世界を制してしまう。こうなったらもう、ものづくりは全部彼らに任せてしまったらどうだろう?冗談は別として、ウィスキーのランキングなんて主観的すぎやしないかな。俺はウィスキーだったらやっぱりジャックダニエルだと思う。
- 誰か教えてくれないか、全く違ったウィスキーをおしなべて格付けし順位をつけるなんて可能なんだろうか?世界一のウィスキーが、たった一つのコミッションの、ほんの数人の審査員によって選ばれるなんて、おかしくないか?
- 日本人が素晴らしいウィスキーを作るのは、今に始まった事じゃないよ。ここ数十年に成功をおさめた日本のウィスキー蒸留所は、みなスコットランドのスコッチから学んだウィスキーを作っているから、スコットランドも日本産ウィスキーの快挙を誇らしく思ってるはずさ。
でも2〜4位がアメリカのバーボンってのは変だな。フランスの権威あるワイン・コミッションが(フランスワインに多くを倣っている)カリフォルニアワインを1位に選ぶのはまだわかるにしても、2〜4位に(おきて破りの砂糖が入った)ドイツのワインなんか選んだりするだろうか?
- 疑問なんだが、ウィスキーの蒸留方法はきっちりと厳密に決められているんだから、ウィスキー作りの技術はもう発展しようがないんじゃないか。良し悪しを決めるのは、だから、蒸留技術じゃなくて、材料とか樽の質なんじゃないかな。
- スコットランドの蒸留所はもうほとんどフランス企業の傘下に入っているよ。つまり、クオリティは下がる一方で、価格は上がる一方なんだ。
- なんだこの記事は?2012年、2011年のことを調べて書いているのか?日本のウィスキーが「初めての栄誉」を得たなんて。彼らは数年前から世界中の賞を総なめしてるよ。
- 僕はやっぱり、グレンキンチーが好きだな。他のは問題にならないくらい、これが好きだ。
- 俺はいろいろ浮気はしても、結局最後にはアイルランドのブッシュミルズに戻って来る。でも、おめでとう、日本!
- 日本人は高級品をつくらせるとすごくいい仕事をする。彼らには「違い」がわかるんだ。
- 私はどちらかというと、まろやかなのより、ちょっと角のあるウィスキーの方が好き。煙のような香りを放つコクのある甘さと広がり。あれはやっぱりスコットランドでしか作り出せないと思う。
- 澄んだ綺麗な水と、樽を作るいい樹木、そして確かな技術があれば、世界中どこでだってウィスキー作りはできる。日本がそれを証明した。
- 賛否はあるにしても、ウィスキーを飲む人はやっぱりジム・マーリーの論評には興味があるよ。彼は、実際に何千本も飲む訳じゃなくても(そんなことしたら死んでしまう)、それでも緻密に研究して試飲に値するウィスキーを選び、かなりの数を試飲しているからね。
とはいえ「最高のウィスキー」なんて定義づけは、どんなエキスパートにもできないと思うけどね。ただ、日本人が素晴らしいウィスキーを作るって言うのは本当だよ。
- メイドインジャパンか・・・自動車と同じだ。彼らはいつも西洋の模倣から入るのに、いつのまにか独自の個性を身につけて、しまいには我々よりはるかに勝るものを作ってしまう。日本のギターを見てみろよ。圧巻だよ、タケミネとか。
- 最高のウィスキーは日本で作られているなんて、知っている人はもうかなり前から知っていることだ。
- いいウィスキーを作るために必要なのは、しっかりした蒸留の技術と、いい樽と、時間だ。スコットランドはそれらを失ってしまった。名声があるから何もせずとも需要があり、消費者たちは「スコッチ」の名前だけで有り難がって満足してくれるからね。製造者も悪いが、消費者も悪い。
スコッチというだけで、いくらでも払うんだから。小さな蒸留所はいまや海外のグローバル企業に買収され、経営者は販売数のことだけ考えるようになる。スコットランドはそうやって市場に魂を売ったんだ。日本は消費者がものすごく厳しいうえに、蒸留所もおごることなく自らを磨き続ける真面目さがある。
- 腕時計、バイク、楽器、自動車、オーディオ機器、和牛、そして今度はシングルモルト・・・。彼らは何を作らせても極めてしまう。もう次に何がきても全く驚かないよ。
- シュピーゲルよ、あんたは政治や経済だけ報じて、こういうテーマは避けた方が賢明だよ。英国のウィスキー雑誌ではもう何年も前から日本のウィスキーに対する賞賛で溢れかえっているよ!
- スコットランドの高地、海の塩を含んだ独特の空気、ひからびた大地、風になびく草原、比類の無い気候、中世の古城、シングルモルト片手に暖炉を囲みフライフィッシングの成果を語り合う夜・・・。
そういうのはやはりスコットランドにしかないものだ。日本の技術をもってしてもまね出来ない。アメリカなんか完全に問題外だ。
- 「世界一のウィスキー」とか「世界最高のワイン」とかいうキャッチフレーズを有り難がって、まんまと売り手の商戦に乗せられる消費者が多くて嫌になるな。
どうして消費者は自分自身の味覚を信頼しないんだろう。そんな順位を決めては大々的に発表する「エキスパート」は、実はワインもウィスキーも知らない奴だったりするのにさ。
- ヤマザキは実際、すごく美味しい。とくに鼻のあたりに漂ってくる香りが素晴らしいんだ。俺は最近これをプレゼントでもらって飲んだんだが、これまでのウィスキー観がみごとにひっくり返されたよ。でも2〜4位がバーボンってのは納得できないな。
- 極めるまでやるのが日本人だからね。ウィスキーに限ったことじゃない。彼らの作るビールもまた素晴らしいんだ。日本酒や焼酎といった独自のアルコール製造だって凄い。他の国はどう頑張っても追いつけないよ。
興味深いのは、スコットランドには本当に素晴らしいウィスキーも糞みたいなウィスキーも両方存在するのに、日本のウィスキーはどんなに安物だって一定のレベルに達しているってこと。ブランド酒も安酒もどっちも美味いなんて国は、世界中でもあの国だけさ。
- ジム・マーリーを知らない人のために書いておくと、南イングランド(!)出身で、大学ではスポーツジャーナリズム(!!)を専攻し、現在は米・ケンタッキー州(!!!)在住の、ワイン評論家さ。そりゃバーボンが好きだろうね。
彼のことはもういいとして、ウィスキーの世界でスコットランドと互角に戦えるのは、世界でも日本だけだろうな。日本のウィスキーはかけねなしに素晴らしいもの。ただ、ばか高いのが玉に傷だね。
- バーボンとスコッチは同列で比べられないよ。どちらも一応は「ウィスキー」と名乗っているけれど、バーボンはバーボンと、スコッチはスコッチとしか比べられない。スコッチに関して言えば、日本は歴史的にもスコッチウィスキーから学んで来たから、彼らはれっきとしたスコッチを作ることができるんだ。
- 今回の結果にスコットランド人がショックを受けたとは思えないな。そんなのたった1人の評論家の意見に過ぎないじゃないか。主観の問題なんだから「世界最高のウィスキー」なんて存在しないよ。ひとつ言えることは、いいモルトは、スコットランドと日本が作る。それ以外の国のはみんな偽物だ。
- 私は今年アイルランドのローカルなウィスキーをいくつか試したんだけど、まるで味覚に革命が起きたみたいだった。その後、スコットランドのウィスキーは私のランキングではぐっと順位が下がってしまった。
専門家のランキングには普段あまり興味がなくて参考にもしないけれど、ここのコメントを呼んで、その極東の国(=日本)のウィスキーを一度試してみたくなってきたわ。
- 日本のウィスキー製造技術の高さは、スコットランド人にとっても異論はないだろう。俺なんか、エディンバラのモルトウィスキークラブでこのヤマザキを「ぜひ飲んでみろ」と熱烈に勧められて飲ませられたくらいだ。
彼らももちろんいいものはいいと認めているんだ。とはいえ、俺には日本のウィスキーは一般的にフルーティすぎるかな。マーリー氏は、バーボンが好きなだけあって、こういうフルーティテイストが好きなのも納得さ。
- アベやアソウは、こういうウィスキーでも飲みながら、世界がまだ日本の技術の驚異におびえていた「古き良き時代」を想ってのんびり酔いしれているんだろうか?
- 僕は「ウィスキー通」を自認する人間だけど、昨今は企業がスポンサーについたメディア主導の論評が多いんじゃないかと思う。ウィスキーは深くて複雑で、そんなたった一人の「エキスパート」によって語り尽くされるほど簡単なものじゃない。
でも日本のウィスキーのクオリティがとんでもなく高いというのは本当だ。日本ではウィスキーの消費量が多くて需要も大きいから、スコットランドの蒸留所のいくつかは日本企業の傘下に入っているくらいだ。
日本のウィスキーを試してみたい人のためにアドヴァイスするとしたら、ヤマザキとヒビキの12年は70ユーロ程で手に入る。これで価格としては中くらい。
ミヤギコ18年とタケツル21年(どちらもニッカ)は120ユーロ位でちょっと高め。30〜40ユーロくらいの低価格ならブレンドになってしまうが、それでも日本製ならシングルモルトとちっとも変わらない良いウィスキーが手に入るよ。
コメントでも「ウィスキー通」たちが口を揃えて日本のウィスキーを絶賛していますが、日本人として嬉しくなりますね。
こうした国際的な賞賛も、国内でのハイボール人気も、竹鶴氏のような気骨ある先人の汗と、現在も決してたゆまぬ企業の努力があってこそ。この週末、ハイボール片手に、しばし彼らの仕事に思いを馳せてみるのもいいかもしれません。
ウィスキーは飲んだことないけど、ヤマザキなどの名前だけは知ってる。日本は水が綺麗だし、ウィスキー造りなどには適していると思うが、日本人は営業が他国に比べて下手なので、うまく世界へ発信できれば市場はもっと広がるんじゃないかと思う。
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- 日本のウィスキーが歴代最高点!世界一に輝いてドイツ人が横から絶賛
サントリーは胡散臭い
金で買ったモンドセレクション・・・
古すぎ
2年前のニュース今更翻訳してどうするの?
読者を騙せると思ったのかな?
あまり有名になって売れすぎると原酒が足りなくなって終売とか値上げになる(というか既になってる)から素直には喜べない
日本のバーボンはどんな感じなんだろう?
トウモロコシと言えば北海道だが、ニッカ辺りのが良いの?
山崎はいくつか飲んだことあるけどあまり好きじゃなかった。
ジャパニーズなら白州、響、竹鶴が好き。
※4
バーボンは厳密に地域指定してるから日本のバーボンというのは存在しないよ
コーンメインのウイスキーも日本は作ってないんじゃないかな
富士山麓うまいよね 安いのにとても美味しい
大きい仕事終えたら響12年をご褒美に飲んでるけど、やっぱり凄くおいしい 毎回感動する
これ以上のを買ったこと無いけど、みなさんのお勧めはなんですか
日本のウイスキーは安いものでも美味しいのが多いな。
同価格帯の輸入物より味が良い。
ニッカのブラックニッカ、ハイニッカといった売価1000円前後のものでさえ、十分美味しいものな。
若い酒でもアルコールの立つ感じが少ないのが良いね。
別に1位じゃなくても好きなの飲めば良いだけ
※1
モンドセレクション自体が金払えばどーにでもなる賞なんだから
賞自体がダメだろw
ドイツは専らビールとワインのイメージだったけど、やっぱりウィスキー好きもいるわけなんだな
山崎、竹鶴は勿論だけど白州、余市も良い。
何種類か用意して、飲み比べると面白い。
お前らはウィスキーにも詳しいのか。芋焼酎ばっか飲んでるやw
その内、成金の中国人の目について… あいつらは世界一とか最高級品とかの言葉に目がないから市場から一瞬で無くなるかも…
キモいよネトウヨ。
ドイツ人にウイスキー褒められて喜ぶのっておかしいだろwwwwwwwwww
※15まあまあご自慢のトンスルでも飲んで落ち着け
世界に広がるって言うか、品薄すぎて足りてない状態だよ
海外ではかなり高騰してるしね