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これは現在、実際に販売されている自転車です。美しいデザインとタイヤ内側のライトが、未来の技術を感じさせます。まるで映画「トロン」のようなデザインです。
一般的な自転車のタイヤは、たくさんの金属の細い棒(スポークやハブ)で支えられています。またブレーキの線やチェーンがついています。
でもこの自転車には、普通の自転車にあるはずのコードや金属線が1つもありません。一体どうやって前に進むのでしょうか。そして、どこの会社が作ったのでしょうか。
この自転車は、企業が製作したのではありません。実は、たった5人のデザイナーやエンジニアによって作られました。
KICKSTERTERというクラウドファンディングサービスを使って、デザインやコンセプトを人々に訴え、投資してもらいました。クラウドファンディングは主に低予算映画や、ゲーム、ガジェットなどに利用されています。
クラウドファンディングに投資した場合、途中でプロジェクトが頓挫しても、投資したお金は返還されません。ですが、最初にプロジェクトが成功した場合の、投資者への何らかの見返りが設定されています。
このKICKSTERTERはアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで提供されていますが、クラウドファンディングは世界中で広がりを見せています。
この自転車は「THE CYCLOTON BIKE」と言います。次世代の自転車を作るためのプロジェクトが立ち上げられ、世界中の人からの投資を受けて完成しました。「次世代の自転車」と言うだけあり、様々な機能がついています。
これは、自転車に連動しているアプリの画面です。iphoneやandroidに対応しています。
ハンドル中央のスマホの下、左右に「-」「+」のレバーがあります。これを軽く押すとギアを12~18段階に、0.2秒で変えることができます。その他にも、アプリのアイコンにあるものは全てコントロールできます。
もし、事故にあってもスマホが病院まで連絡してくれるという機能もあります。
タイヤはエアレスで空気を入れないので、パンクの心配もありません。更に驚くのは前後のタイヤの内側の空間を活かして、買い物カゴを2つ付けることができることです。荷物を下部に置くことで、重心が安定します。
そしてこのカゴは、使わないときは紙袋のように折りたたんで、タイヤの内側にはめ込むことができます。オプションとして、後部タイヤ部分には、子供を乗せるパーツも追加できます。低い位置に子供を乗せることで安全性が向上しています。
この機能もデザインも進化した素晴らしい自転車について、世界中から問い合わせがあったようです。
自転車は1817年に最初にできたと言われています。その頃から、タイヤが二つ、ハブにスポーク、ブレーキと、人がまたがって乗るという基本的な形状は変化していません。私達は普段、その形状に何の疑問も持っていません。
これを「進歩していない!」と感じて、次の段階に進めようとするのが、発明家なのだと思います。コメントにもありましたが、ハブやスポークをなくすことに、特別大きな意義があったわけではないと思います。
「自転車に革新的な変化を与えたい」というデザイナーとエンジニアの熱意が、サイクロトンの形につながったのでしょう。革新性を求めて、逆に低下した機能もあったようです(衝撃吸収や夜間の視野など)。
それでも、私達が最初にサイクロトンを見たときの衝撃と、わくわくした気持ちを考えると、サイクロトンプロジェクトは成功したと言えるのではないでしょうか。
これが本当に公道で乗れるようになるのか、一般に人気の商品になるのかは、今後の改善によると思います。
インターネットが発達したおかげで、誰でもクラウドファンディングに提案し、投資できる時代になりました。クラウドファンディングをサポートしている団体は日本にもあります。
予算の問題で計画が止まっている人や、「面白いものが見てみたい!」という人はクラウドファンディングを検索してみてください。わくわくする夢に近づけるかもしれません。
(参考)https://www.kickstarter.com/projects/1989795590/the-cyclotron-
bike-revolutionary-spokeless-smart-c?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A
自転車もすごいけど、アプリがすごい。クラウドファンディングにはアイデアがいっぱい詰まってそうだけど、韓国や中国に横取りされないのかな?