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福岡のラーメン店「博多一風堂」は日本国内だけでなく、世界中で人気です。この店を展開する「力の源カンパニー」の創業者、河原成美はラーメン文化を発展させ、国内外に発信しています。
河原にはとにかく目が鋭いという印象があります。それは人と話す時も聞く時も、仕事をする時もです。別に睨んでいる訳ではありませんが、隙のない緊張感が漂っています。
もちろん、喜怒哀楽はあります。この真剣な眼差しの河原はラーメン業界の革命児なのです。これは大げさな表現ではありません。
河原は味を極めるラーメン職人です。その実力は折り紙つきで、1990年代から数々のラーメンコンテストに出場し、何度も日本一になっています。テレビ番組で実際に河原がガチ勝負で競うシーンを観たことがある人も多いでしょう。
けれど、彼が本当に凄いところは、職人である以上に超一流のプロデューサー・経営者であることです。頑固さと柔軟さをバランスよく備えています。そう、目的を達成するために、柔軟に戦略が立てられるのです。
一流であっても頑固職人になると、自身の味やスタイルに固執し、お客さんの立場を無視してしまう場合があります。もちろん、それが一定数にお客に受け入れられれば良いのですが、同時にそれが限界になります。
河原は常にラーメンを食べるお客さん側の視点を意識し、既存のルールには囚われません。企業理念の「変わらないために 変わり続ける」は彼のスタイルを端的に表しています。
河原がラーメン業界の革命児と言われる所以を2つ紹介しましょう。
1つは河原の一風堂へのこだわりです。かつて、ラーメン店は女性が入りにくいお店がほとんどでした。特に福岡のラーメンの中心地は港湾労働者が集まる「長浜」と呼ばれる地域で、倉庫街に多くのラーメン屋台が並んでいます。
飲み屋街の「中洲」地区でも屋台のラーメン店の顧客は男性サラリーマンが中心でした。当時は女性が1人で店内に入れない雰囲気があったのです。
屋台の親父はある意味フレンドリー、ある意味大雑把で、ラーメンの味さえ良ければ、接客サービスも店の雰囲気も重視しない風潮があったのです。
しかし、河原は味覚だけではなく、視覚・聴覚・触覚・嗅覚でも楽しめるラーメンと店舗作りを一風堂で実現したのです。BGMが流れるオシャレな和風カフェ。まさに今のラーメン店のトレンドと言ってよいでしょう。
もう1つは日清食品とのコラボによる「一風堂」の即席ラーメンの開発・発売です。
今でこそラーメン専門店と即席ラーメンメーカーとのコラボは当たり前ですが、昔はラーメン専門店と即席ラーメンは対峙するものと、ラーメン店もメーカーも、そして消費者までも考えていたのです。
河原は、即席ラーメンの生みの親で日清食品を世界有数の企業に育て上げた故・安藤百福と強力なタッグを組み、妥協を許さない最高級の即席ラーメンを完成させたのです。これはラーメン業界にとって衝撃的な出来事でした。
現在のラーメン業界は河原の存在抜きでは語れません。
彼の率いる「力の源カンパニー」が運営する一風堂は日本国内のみならず、世界13ヶ国・地域(アメリカ、イギリス、フランス、中国、香港、台湾、シンガポール、韓国、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア)に広がっています。
そして多くの外国人にその味は愛されているのです。
河原の情熱や感性により成長を続ける一風堂ですが、河原が常に順風満帆だった訳ではありません。最初の中国進出では商習慣などの違いから失敗しています。
彼はその失敗を冷静に分析し、そこから学び、次の成功に活かしているのです。彼は自信に満ち溢れていますが、決して奢ることはなく謙虚です。そして人の話や状況から何か学ぶことはないか、と常に鋭くアンテナを張っています。
現在、日本政府は「クール・ジャパン」をキャッチフレーズに日本文化の海外発信を支援しています。
一風堂の海外展開には官民ファンド「海外需要開拓支援機構(クール・ジャパン機構)」から7億円の出資と最大13億円の融資枠、合計20億円が用意されました。
海外展開は多くの困難やリスクを伴いますが、河原の実績や情熱を日本国が認めた結果と言っていいでしょう。日の丸を背負った一風堂の今後の海外展開には目が離せません!
クール・ジャパン機構があるなんてビックリした。しかも20億円って!これだけあればどんな国でも一等地に店出せそうな気がするけど、もっとデカイ計画でもあるのかな?
河原成美…名前があれくさいな
クールだ!
赤玉はまじでうまい
白玉はまずい
でも800円は高すぎ