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インドで夫と子供と暮らす一人の女性、しかし彼女の家庭はとても安定しているとは言えません。夫は仕事を失ってしまい、お酒ばかり飲むようになり、長男は学校の勉強についていくことができません。
清掃員として働く彼女の給料だけではとても暮らしていくことはできないでしょう。そんな状況の中、彼女はある決断をします。
頭を剃ると言った彼女の髪はショートカットなんかではなく、腰まで伸びる黒く美しい長髪です。彼女が実際に髪の毛を剃っていく様子とその興味深い慣習をいくつかの写真ともに紹介していきます。
(実際の写真)
実はインド南部にある、いくつかの寺院は毎日大量の髪の毛が奉納されることで有名なのです。ヒンドゥー教徒にとっての聖地、巡礼地でもある寺院には国内だけでなく世界中から多くの人々が訪れます。
髪は女性にとってとても大切なもの、その「大切な体の一部」を犠牲にし、神様に献上することは非常に名誉なことだと考えられているのです。寺院を訪れる多くの巡礼者は次々に丸坊主になっていきます。
中には家族全員で丸坊主にする人たちもいます。こうして集められた髪の毛は、カツラやヘアーエクステンション(地毛に取り付ける付け毛、部分カツラ)として世界中に売られていきます。
実はインドのこの『髪の毛市場』、非常に巨大なビジネスで、市場価値は2億5000万ドル(約270億円)以上だそうです。最も大きな寺院で年間約300万ドル(約3億3000万円)の売り上げ、一日平均10万人の巡礼者が訪れるそうです。
巡礼者たちにお金が支払われることはありません。あくまで『神様への献上物』として無償で髪を納めていくそうです。
大きな寺院には常に何人もの床屋さんが白い服に身を纏い、並んで座っています。今回頭を剃る彼女にもいよいよ順番が回ってきます。
床屋さんと向かい合わせに座って頭を下げ、床屋さんが髪全体を濡らし、カットが始まります。カミソリを取り出し、ゆっくりと彼女の頭に当てて剃っていきます。
全ての作業があっという間に終わりました。その後、彼女は神様の前でたった今剃られたきれいな頭を見せて、神様のご加護を授かれるように祈ります。
鏡を見た彼女は、すっかり変貌してしまった自分の頭に思わず笑い出します。きれいに剃られた自分の頭を触って「気持ちいい」と気に入っている様子です。
「髪が剃られていくのと同時に、私の問題も消えていくような気分でした。これからきっとうまくいくように感じます」と彼女は言います。
彼女は切られた髪の毛がその後どうなるのか知らなかったので、取材記者が世界中に売られてカツラになっていくことを教えると、彼女はまた笑い出し、「私の髪で誰かが美しくなれるのなら、私はとても幸せですよ」と話します。
切られた髪は一度すべてタルに集められ、週に一度、市場に売り出す取引業者が回収に来ます。今回の彼女のような長く綺麗な髪の毛は市場での価値も高いそうです。
インドで集まった髪で作られたカツラやヘアーエクステンションは非常に人気が高く、ヨーロッパやハリウッドのセレブにも愛用されているそうです。
そしてこのように集まったお金は義援金として、学校の建設やお寺の修繕費などに使われていきます。
この一見少し変わった慣習ですが、世界の人々の目にはどのように映っているのでしょうか。海外の人たちの反応を紹介しましょう。
日本でもお米などの収穫物を神様にお供えしたりする習慣がありますが、髪の毛、それも全て剃ってしまうというのは驚きです。しかし日本各地の神社やお寺などでも、様々な願い事やお祈りをしたりします。
安産祈願であったり、商売繁盛、好きな人と両想いになれるようにだったり。そういったお祈りの時に何かを捧げて祈願するという習慣は日本にも存在しています。そう思うと彼女がしていることも、全くかけ離れた文化でもないように感じます。
何より彼女の幸せそうな表情を見ると、以前よりも少し幸せになっているんじゃないかとも思います。家族思いの彼女の将来がどうにか良くなってほしいとただただ願います。
(参考)http://www.bbc.com/news/magazine-35972848
http://www.dailymail.co.uk/femail/article-2153691/From-Hindu-temple-
Hollywood-hairdo-How-thousands-Indian-women-having-heads-shaved-gods-
hair-end-3-000-extensions.html
この取材された女性の考え方がすごい。 ヒンドゥー教徒ってインド人ぐらいしかいないかと思ったら、世界中にいたと知ってビックリした。
エクステに生き霊が憑いてるときあるから気を付けろよ。
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