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一昔前はドイツ鉄道(DB)といえば「時間に正確」というイメージがあったが、最近のドイツ鉄道は、ポルトガルの高速バス業界に進出するなど海外事業展開に熱をあげ、肝心のドイツ国内での鉄道事業がおざなりにされていると批判されることが多い。
現在のドイツでは、日中では3本に1本、夜間では40%以上の電車が、6分以上遅れて発着するという(ちなみに6分以下の遅れは「遅れ」と見なされていない)。ただ、たった数分の遅れであっても、乗り継ぎ予定のある乗客にとっては一大事となる。乗り継ぎ先の電車は、先の電車が遅れたとしてもほとんど待っていてなどくれないからだ。
そんなドイツ鉄道の姿は、ある掲示板に寄せられた次のような体験談(苦情メール)からもリアルに浮かび上がってくる。
「拝啓 ドイツ鉄道の各位
昨年、私は4度ドイツ鉄道を利用して長距離移動を試みました。ですが5度目はもうありません。私は高所恐怖症ですが、それでも次は飛行機を使います。書いてもどうせ無駄でしょうが、理由は次の通りです。
理由1:
凍てつくような寒さの昨年2月、私はドイツ鉄道を利用してポーランドのワルシャワに向かいました。その日は体調が優れず、疲れてもいたので例外的に1等席の切符を買いました。1等席の車両は全車両中たったひとつで、それは全車両の1番後ろにありました。
ポーランド国境に入った時、突然、私たちの車両の暖房が止まり、次の駅に到着するまでの長い間、氷の中にいるような寒さが続きました(外は氷点下18℃でした)。次の駅に着くと、1時間にわたる暖房の修理が始まりましたが、修理はうまくいかなかったようです。
ともかく他の乗客を早く目的地へ送り届けようとしたのか、暖房の壊れた1等席車両だけが切り離され、我々1等席の乗客はそこに取り残されたまま、他の車両はワルシャワへと走り去っていきました。結局我々は、次のワルシャワ行きの電車がくるまで、凍てつく1等席車両の中で耐えるしかありませんでした。結局ワルシャワに着いたのは予定の3時間後でした。
理由2:
初夏の陽気の 5月のある朝、私は自分の誕生日を祝うため、少し贅沢をしようと、ドイツ鉄道を使い、スイスのチューリッヒへ遊びにいくことにしました。予定では、ハノーファーで1度乗り換えさえすれば、あとは終点のチューリッヒまで乗り換え無しでしたし、席もしっかり1等席を予約したので、快適な電車の旅を想像していました。
ところが、ハノーファー行きの電車が30分遅れているというのです。ハノーファーに着いたときにはチューリッヒ行きの特急はとっくに走り去った後でした。次のチューリッヒ行きは2時間後です。私はチケットカウンターに行って切符を変更し、しばらく時間をつぶしたあと、やっと次の電車に乗り込みました。
乗ってすぐ、すごい臭いがすることに気付きました。空調設備があるので窓は開かない仕組みになっているし、おまけに外は30℃。耐えかねて車掌に「どうなっているのか」と尋ねると、彼は答えもせず、不機嫌そうな顔で「空調故障中」と書かれた半紙を窓ガラスに貼付け、去っていきました。
2等席に移ろうにもそこもまた満席で、私は地獄のような蒸し暑さと臭気の中、チューリッヒまで我慢しました。チューリッヒに着いた時には、私は自分の誕生日を祝う気分など一切なくなっていました。
理由3:
7月、私はまたチューリッヒに行くことになりました。商用ということで会社が切符をとり、それはまた1等車の指定席でした。嫌な予感がしていましたが、案の定この電車も乗換駅のハノーファーに着くのに20分遅れ、ハノーファーに着いたときにはチューリッヒ行きの電車はもうそこにありませんでした。私はまたハノーファーで2時間つぶす羽目になり、やっとの思いでチューリッヒに着いた時には、商談相手はもうそこにいませんでした。
理由4:
11月、仕事でスイスに滞在していた私は、仕事を終え、恋人の待つベルリンに向かうため、ドイツ鉄道の特急に乗り込みました。恋人は翌日、長期出張でブダペストに飛び立つことになっていたので、私たちはその夜、暫く会えなくなる前の貴重な二人の時間をベルリンで静かに過ごすはずでした。
予定では私の特急は21:30にベルリンに着くことになっていました。しかしドイツ鉄道はまたやらかしてくれました… 特急は、なぜか突然、どこかの暗いトンネルの中で止まってしまったのです。90分の間、「間もなく発車します」という車内アナウンスが何度も空しく流れました。
結局電車はひとつ前の駅まで引き返し、そこで修理が始まりました。その間我々は冬の夜のプラットフォームに降ろされました。やっと修理が終わり電車に乗り込んだときには、寒さと空腹、喉の乾きでくたくたでした。軽いスープでも飲もうとレストラン車にいくと、「オーブンレンジが壊れているのでスープはお出しできません。
チーズとハムしかありません。」とのこと。結局、からからに乾いた喉に、塩辛いハムと硬いチーズを押し込み、水一杯も飲めないまま、ベルリンについたときは夜中の1時でした。最愛の人は、そこにもういませんでした。
返事は不要です。あなた方が何を書いてくるかなんて興味はありません。ただ、あなた方の乗客がどんな目にあっているか知らせたいと思い、これを書きました。
では、永遠に、さようなら。」
これを読んだドイツ人たちのコメントは…
で、客に対してこういうことをやっといて、その反省をふまえて問題を改善しようとしたのか?改善もないまま値上げだけするって、許されるのか?値段とサービスがまったく釣り合ってないよ!
大幅な遅れや、空調・暖房の故障、はたまた超満員でお客がまったく座れていなかったり——こんなの序の口で、何があってももう驚かなくなったわ。空調が壊れ、窓も開かない真夏の車内で、2時間も待たされるときの苦痛といったら!
日本では「2分間の遅れが出、4万5千人に影響がでた」などというニュースがたまに聞かれるが、これを聞くヨーロッパの人々は、逆に「それだけでニュースに?」と驚くという。たとえばドイツであれば、たった2分の遅れなど「遅れ」のうちに入らないだろう。
2〜3分刻みのダイヤが可能な日本の鉄道。これも、時間の正確さに対する絶対の自信がなければなせない技なのだ。私たちにとっては、電車など正確なのが当たり前。普段何の気もなしに利用しているが、その正確さの裏にある技術と努力は、世界から見ればまさに異次元のレベルだったのだ。
(参考)http://www.taz.de/!113142/
http://www.bahnforum.net/board26-kundendienst/board2-positives-
negatives-der-bahn/board57-archiv-2012/965-tragikom%C3%B6die-
mit-der-db/?s=be39456502dde3a60a47171ddd5fa0b5d4ed0647
日本に住んでいると電車は遅れないことが当たり前だが、この記事を読んでいるとドイツ人も多くのことに不満を持っていて、それに対し鉄道側が特に耳を傾けていないように思える。もう少し仕事に対してプロ意識を持ってほしい。
トイツでは鉄道は下層民の乗り物。
それにしてもドイツ鉄道酷いな。
永遠にさようなら
って締め方が良いね