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ストの影響で郵便物がぜんぜん届かない。ゴミ収集車が1ヶ月間まったく来ない。予定されていた手術がキャンセルされた。こんな経験したことありますか?
「そんな事あるわけないじゃない」。日本では多分、ないでしょう。日本の交通機関や民間企業が「時限スト決行!!」を威勢よく宣言しても、数時間後に和解が成立してストは中止。その程度のストがほとんどです。
ストライキ突入のため、翌日の午前中は電車の運行停止。そんなニュースにおどらされ、寝坊して起きてみたらストが中止に?! 「タイヘン!!」。あわてて学校や職場へ突進する!こんな経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、日本以外の国のスト事情はどうなっているのでしょう。統計値を使ってチェックしてみます。
1996年~2000年のスト参加者数の年間平均割合です。
国名 | 年間平均割合 |
---|---|
デンマーク | 29.6% |
フランス | 6.7% |
アメリカ | 6.0% |
イギリス | 2.2% |
日本 | 0.01% |
スト参加者数は、デンマークが断トツで世界第1位。日本はなんと「0.01%」です。多少、古いデータですが、なるほど納得。
ストのため、日本で学校が休みになることはほとんどないし、新幹線が止まる心配もしなくていい。おかげで安定した日常生活を送ることが出来ます。それでは、ストが多いって具体的にどういうことなのでしょう。
ゴミを収集する車が来なくなってから一週間。「イースター・ホリデーだから仕方ない」と楽観していたのですが、その次の日も、その次の週もゴミは収集されずじまい。
市職員がストライキしていることに気づいたときは、あたり一面ゴミの山。風の強い日などたまりません。ショッピング街を歩くと、ゴミ吹雪におもむろに見舞われます。これ、笑えないしジョークにできない。
一歩踏み出すたびに、路上のゴミが腰の高さまで舞い上がってきます。「筆舌につくせない」とはまさにこのこと。結局、一ヶ月ちかく続いたでしょうか。文句を言う市民がいないというのもスゴイ!!
一週間もの間、大都市のバスと地下鉄が動かなかったら一体、どうなるのでしょう?学校にも会社にも行かれない。東京で同じことが起きたら、それこそパニック。パリも大都市だし旅行者も大勢いるのに・・、何で?
ただ、パリのストは交通機関が100%ストップするわけではありません。路線によっては、運行を全面的に停止する場合もありますが、大半は「間引き運行」でストライキを実施します。そこが日本の交通ストと違う点。「よかった」と安心。
驚いたのは、ストライキ期間中、運賃がタダになることです。バスに乗って「いくらですか?」と聞くと、運転手さんは「いや、いいんだよ」と料金を受け取ってくれません。
なんとなく得した気分。とは言え、旅行者にとってこれは、まさに一大事。空港までは無事に到着しても、ホテルへ向かう足がないのでは悲しすぎ。
こんなセンチメンタル・ジャーニーにしないため、「花の都パリ」を訪れるときは前もって、交通情報をチェックすることをおすすめします。
イギリスの医療制度NHSのドクターはこのところ、断続的にストライキを行っています。2016年3月9日に行われた「48時間スト」の影響で、治療と手術をキャンセルされてしまった患者さんの数は、なんと5000人。
イギリスの病院(プライベートを除く)は全てNHSの管轄下で運営されているため、日本のように別の病院を選ぶことはできません。なので「ストがあるから手術、延期です」と言われてしまうと、待つしかありません。
「今日の午後1時から手術の予定だったんだけど」と頑張ってもムダ。「しかたないでしょ。ストで今日は、ドクターがいないんだから」。他のことならともかく、これはちょっと???
上の写真はストをするドクターの様子です。笑っているように見えるのですが・・・・?!
ドイツでは生徒も先生もストライキを行いました。目的はそれぞれ違いますが、ストで思いを訴えるという姿勢は共通しています。
生徒がストライキを決行した理由、それは政府が実施している「教育改革政策」に反対するためです。大学に割り振る国家予算を低減し、教育機関を民営化に移行する動きがヨーロッパ全土に広がっています。ドイツも例外ではありません。
先生のストの理由は「賃上げ」と「年金」に関する要求です。ありがちな理由で当たり前すぎ。
当たり前でなかったのが「全国規模」で大規模に展開された点でしょう。ベルリンは月曜日からストに突入、別の地域では火曜日から・・・と。まるで、お祭り騒ぎのよう。
日本では、ストライキのため生活に大きな影響がでることはほとんどありません。しかし外国、特にヨーロッパでは深刻な影響がでている国もあります。
学校・病院・ゴミ処理など、日常生活に影響が出てしまうのは本当に困りもの。交通機関のストで、飛行機の乗り継ぎ便がキャンセルされてしまう。地下鉄が動いていない。日本人の多くの方がこうした体験を口にしています。
ヨーロッパ旅行を考える時、「直行便」と「乗り継ぎ便」の選択を熟考する必要があるかもしれません。サービス業を利用しているのに、自分でリスクヘッジを管理しなくてはならない。皮肉な話ですが、これが現実です。
(参考)http://www.nationmaster.com/country-info/stats/Labor/Strikes
https://en.wikipedia.org/wiki/Strike_action
http://www.bbc.co.uk/news/health-35757347
https://www.virtualtourist.com/travel/Europe/France/Ile_de_France/Paris-
99080/Warnings_or_Dangers-Paris-Labor_Strikes_Greves-BR-1.html
ゴミが1ヶ月回収されないなんて!逆にそんなに溜めたら再開したときが大変なんじゃないかと思うけど、ストライキやるまで和解できないなんて強硬手段すぎる。
JRがまだ国鉄だった頃は毎年ストやってたイメージだな。
ストが決行されるか回避されるか直前まで分からなくて迷惑した。
教師も時々交代しながらハンストとかやってたけど、いつぐらいからかそういう話も聞かなくなった。
ゼネストは日本も前のようにガンガンやりゃいいのだ。
ストをやる弱者を非難する美しい国だからな
ストをやる勇気のない美しい国