日本の魅力を発掘するだけでなく、他国の環境・法律・文化などを見て、いかに日本が素敵な国かを見直すサイトになります。
中国ではなんでも「金銭」が絡みます。「親切な行為」をただで手に入れようなんて虫が良すぎます。
もちろん救急車も有料です。そして先払いです。後払いなんて存在しません。せっかくわざわざ運んであげた患者の家族が「さっき払ったろ?忘れたの?」なんてすっとぼける可能性も大いにありますから、まずは先にちゃんとお支払いいただかないと。
そうなると、「持ち合わせがない」と困る人が当然現れます。救急車なんて突然必要になるものです。常にそんな大金を準備して備えている人なんていません。
そのため「後で払いますから!」と必死でお願いすることになります。そしてその願いが聞き入れられることはありません。
「十分いただかなきゃ走れませんぜ」とワルそうな顔の救急車。これが中国の救急車です。
湖南省で救急車代が払えず息子を亡くした人がいます。
息子の様子が変だからと病院へ連れて行ったお母さん。その病院で、事態が深刻であるためもっと大きな病院へ移る必要があると聞きました。具合が悪すぎてもっと大きな病院へ行くのですから、当然救急車です。
夜遅かったためタクシーもありませんでした。でも病院に待機していた救急車は、先に料金を支払わなければ出発できないと主張し続けました。
「規則なんです、お金をいただくまでは出発できませんよ」そう言い放つ運転手は気味の悪い笑顔を浮かべています。
金額は800元。15,000円ほどです。母親がその時に持っていたのはたった100元。
到着時に向こうで必ず払うから、と粘ってもどうしても出発してもらえなかったため、友人や同じ病院にいた見ず知らずの人たちから慌てて必死で800元をかき集めて支払いました。
それにかかった時間はたかが1時間、されど1時間。結局支払い後に救急車は無事出発しました。とは言え、時すでに遅し。男児の治療は間に合わず、結局この子は亡くなりました。
救急車の料金800元。運転手は「これは規則だから800元を先に払わないと出発できない」と、突っぱね続けましたが、実は中国の救急車の料金は距離で決められていて、正しく計算すると440元であることが後の調査でわかりました。
なにごとも交渉次第。立場が低い人、弱い人が困るのはいつものことです。立場が強い人が交渉を有利に進めがちなのも当然です。とは言え、440元ならばもっと早くに集まり、救急車ももっと早くに出発できたかもしれないのに。
一方、川に浮かぶ息子の遺体を回収したくてもできない、気の毒な人たちもいます。
その息子の遺体は四川省を流れる巨大な川に浮いていました。それを見つけた漁師は家族に声をかけます。「1,800元(35000円)支払ったら、回収してあげてもいいよ」と。
四川省の月給は最高ランクでも20,000円ほど。庶民が35,000円なんて大金をすぐに準備できるはずもありません。仕方なく息子をそこへ浮かばせておくしかありません。
届きそうで届かない息子の遺体を前に、そちらへ向かって泣き叫ぶだけの大人たち。一見マヌケですが、彼らはお金がない上、情報もなく知恵もない人たち。どうすればいいのかわからず途方に暮れるしかないのです。
ちなみに悲しんだり怒ったりする人の周りでその様子を観察する野次馬がいるのもいつものこと。娯楽に飢えているためか、なんでも見物してしまうのが中国の国民性です。
お金のやり取りのタイミングがとても難しいのはわかります。商品があるなら商品とお金を引き換えに同時にやり取りできますが、そうでないと、どちらかがもらい損ねることも出てくるでしょう。
その上相手が困っているなら少々ふっかけても乗ってくるはず。買いたがっているか、売りたがっているか、で物の値段が決まるのはごく自然なことです。
ただここまでくると、そうとばかりは言っていられません。そんな単純なものでもないでしょう。世知辛すぎます。
世の中が世知辛いだけではなく、そういった世知辛い体験に「気の毒に」と言えず「当然でしょ」と言ってのける人たちも更に世知辛い。気の毒です。
(参考)http://www.chinasmack.com/2014/stories/baby-dead-after-hospital-
refuses-to-send-ambulance-without-payment.html
http://shanghaiist.com/2015/12/11/fishermen_demand_18k_for_corpse.php
モラルのない中国人に後払いが信用できないのは当然だけど、ヤクザな考え方が中国人の一般的な考え方なんだなぁと思った今日このごろ。
日本人なら騙すより騙される方がまだマシ。と考える人が多いと思うけど、中国人は逆なのかな?
騙される前に騙せ、騙した方が勝ち、みたいな・・・
国民同士まったく信用してないから、こんな制度になったのだろうか
「解放」されただけの人民なんざこんなもんだろ。