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中国のイベントには必ずダフ屋がいます。ダフ屋がうろつかないイベントはありません。
そのため、お金に余裕のある人はいちいち前もってチケットを買っておく必要はありません。当日、現地で買います。少々高くつきますが、並ぶ必要も待つ必要も、発売開始に合わせてスタンバイする必要もなく、便利です。
チケットがあるところには必ず出没するダフ屋。そのため病院の待合室にもダフ屋はいます。病院に来ているのは娯楽を求めた「のん気な人たち」ではありません。
少しでも早くそのチケット(診察予約券)を手に入れ、少しでも早く、或いは少しでもいい先生に診察してもらいたい人たちばかりです。そのためチケットの値段は平気で10倍以上に跳ね上がります。
それに怒った女性がいます。「いつになったら診察の順番がくるのよ!警備員!あんたたちもグルでしょ!」と延々と怒鳴り続けた気の毒な女性。彼女のお母さんは寝たきりです。
元々、なぜ病院で診察の順番を決めるための番号札をもらうために並び、そしてそれにお金を払わなければならないのか。日本なら番号カードは無料です。
中国には、ずるい人がいます。順番を守るということがどうしてもできない人たちによって、人々の秩序はいつも乱されます。
「順番抜かし」が耐えないので番号カードは有料になりました。病院の言い分はこうです。「番号カードを有料にし、本当に必要な人にきちんととってほしい」
有料にした結果どうなったかというと、確かに割り込む人はいなくなりましたが、カードを買い取り、高値で売る「ダフ屋」が現れました。
ただ、たとえダフ屋が現れたとしても、それを無視して並び続ければ自分の番が無事にやってくるのであれば、状況はここまで悪くはなりません。ダフ屋から買いたい人は買えばいいし、買えない人は並べばいいのです。
怒鳴ってしまった彼女のストレスは、彼女の番が来ないからこそ爆発しました。そして彼女は言います。「病院もグルでしょう!?!」
予約券は本来300元です。それがダフ屋を通して4500元でしか手に入らないとなれば、困るのは彼女だけではありません。
病院側はもちろん否定しています。わざわざ仰々しい調子で「調査の結果、ダフ屋と病院とは関係ないと判明した」と声明まで出しています。
彼女は寝たきりのお母さんと二人暮らしです。この病院でできるだけ良い先生に診察してもらいたくて、今、病気の母と二人きりで病院の近くに地下室を借りて生活しています。
家賃は1日2500円ほど。中国のマクドナルドで2日間働くのに相当する金額です。診察の際はその地下室から寝たきりの母を負ぶって病院へやってくるつもりです。
この動画は近くにいた人により撮影され、SNSに投稿されたため瞬く間に広まりました。
「病院の名前は何だ?」とか「中国ももう終わりだ」といったコメントを多く集め、彼女は取材の申し込みを受けるまでになりました。(一部のメディアを通して病院の名前はすでに公表されました)
ただ、彼女はインタビューなどには一切答える気はありません。顔が広く知られたら病院に行きにくくなります。ダフ屋に脅されることもあるでしょう。
お母さんの治療がうまくいくことだけが彼女の願いです。その妨げになるようなことは一切したくない、というのが彼女の正直な気持ちです。
もし事情を知らなければ「ダフ屋なんかから買わずに並んで待とう」と思うでしょう?そうやって一度でもダフ屋のことを断ったら、もう、売りにも来ないわよ。頼んでも売ってもくれない。券はもう二度と手に入らないわ。彼女はその状況になったから怒ってるのよ。つまり病院とダフ屋は手を組んでるのよ。
日本でも一時、空気を読むとか読まないとか、そんなことが流行りましたが、中国ではまわりの流れを常に読みつつ行動しなければ、ルールに従ったり、注意事項をおとなしく聞いていたのでは到底、立ち回れません。
ダフ屋から買うしかない時はダフ屋から買う。それも生き抜く知恵かもしれません。
(参考)http://shanghaiist.com/2016/01/28/hospital_scalper_rant.php
http://www.nytimes.com/2016/01/28/world/asia/beijing-hospital-ticket-
scalpers.html?smid=fb-share&_r=1
アメリカから見ると日本も韓国も中国も似たような国に見えるのか。日本人もアメリカとカナダの国民性の違いがわからないから仕方ないか。
日本を中国韓国とひとまとめにすんな!これだからバカ外人は!