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イギリス政府は「ティーンエイジ・ママ」問題に取り組んでいます。イギリスでは、ティーンエイジャーの妊娠率がとても高く、西欧で第1位、全世界で第2位です。
「少子化」が社会問題となっている日本からすると一見、羨ましいように見えますが、何が問題なのでしょうか?
ティーンエイジ・ママの数は1年間で約4万8千人。ティーンエイジ・ママとその子供のために使われたイギリスの国家支出は年間で1億2500万ポンド(約212億5000万円)。
イギリスの福祉制度により、シングルマザーは手厚く保護されています。政府は、住宅を無償で提供し、さらに親子の生活を支えるため一定額の生活費を支払ってくれます。
つまり、シングルマザーになると家賃がタダ。さらに、生活費は国が支給してくれるので働く必要もありません。 10代の少女たちにとって「妊娠」は住宅をタダで得るチャンスです。
ある研究機関は、この問題をめぐり「イギリスでシングルマザーの数が減らない理由は、社会福祉制度にある」と発表しています。大学の研究チームでも、同じ内容の分析結果が発表されました。
イギリスの首相が国会で怒りのコメントをしました。「進学しないし、就職もしない。ママになります。これは、いったい、どういうトレンドなんだ?」。ヨーロッパの他の国の事情はどうでしょうか?
1970年代に入ると、ヨーロッパの国々で避妊具・経口ピルが一般的に使われるようになり、その結果、ティーンエイジャーの妊娠率は急速に低下しました。それ以後ヨーロッパ各国で、ティーンエイジャーの妊娠率は低下しています。
一方、イギリスでは低下することなく相変わらず高い比率をみせています。イギリスだけが遅れをとっている原因は何なのでしょう。なかには、性教育が徹底していないことを理由に挙げる人もいます。
ある団体の調査結果は、「ママになることで「経済的に優位な待遇」を受けることができる社会福祉制度。これが「ゆがみ」の原因となっている」と発表しました。
1年間に、10人の少女が10歳で妊娠しました。11歳では39人という数値が発表されています。当時の与党、労働党は、「若年妊婦数、西欧1位」という事態に対して、何の手を打つこともしませんでした。
2002年以降、数値は一時的に減少したものの2007年には再び上昇。16歳以下で妊娠した少女の数は2002年より増えています。
専門家はこの風潮を、「性的方向に偏る国の嘆かわしい現状」と表現しています。また、「性的欲求を挑発する服装」などを販売している小売業者に対し規制が必要という意見もあります。
専門家は次のように提言しています。「自由行動の権利を主張する前に、妊娠するということの意味、またその責任を教えることが欠如している。いくら若くても、その責任から逃げることはできない」。
無責任で自由奔放な行動の結果、したいことが見つからなくなると、一気に性的行為に走るようになってしまう傾向。道徳観を置き忘れた性教育の結果、多くの女生徒が就学中に子を持つ母となり、また性的感染症を増やす結果にもなっています。
人間としてのモラルや情緒の未成熟さのため、信頼と愛情に基づく結婚観は、もはや遠い世界のものになってしまったのでしょうか。
2002年から2007年にかけて、若年妊婦の公的な統計数値は減りました。だからといって手放しで喜ぶわけにはいきません。その理由は、「流産」や「非合法な堕胎」の数は公的な数値には含まれていないからです。
発表されている数値がどこまで現実的な数値なのか疑問が残ります。妊娠した少女たちの約60%は、堕胎せざるを得ない状況下に置かれています。堕胎経験のある10代の少女の20%は、2回以上の堕胎経験を持っています。
ケント大学のフレデリック教授は次のように語りました。「これは、まさに悲劇的な数値。幼児体験に原因があるとしか考えられない。ボーイフレンドを喜ばせるためにセックスしなくてはならない、と考える少女もいるようだ」
相手の少年は、子供の父親が自分なのか、あるいは他の人なのか見当もつかない状況です。
政府はその対策として、3億ポンド(約510億円)の予算を計上しましたが、あまり効果はありません。イギリス(イングランド地方)の18歳以下の妊婦の数は、年間4万人以上に達しています。
学校で行われている対応・対処にも問題がないとは言えません。学校内で女生徒は、年齢にかかわりなく妊娠検査を受けることができます。11歳の少女がこうしたテストを受けている現実は、とても不自然です。
カレッジの学校内に1枚のポスターが張られています。ポスターには、こう書かれていました。
「今晩のパーティー。何を持っていこうか?音楽CDは絶対!! あとスコッチウィスキーも。でも忘れちゃいけないのがコンドーム!」これは、公立カレッジで学校側が用意して学内に貼られたポスターです。
政府および学校は、性教育を実施し、避妊具を使用するよう教えています。それにもかかわらず、イギリス統計局によると、この20年間に堕胎した少女の数は、減る傾向にありません。
10代の少女の妊娠すべてが、「望まない結果」というわけではないでしょう。しかしティーンエイジャーで妊娠すると色々な面でリスクが発生することも事実です。健康、教育、経済的な面で社会的に不利になることもあります。
イギリス健康協会のフェントン教授は提言しています。
そのために必要なのは、社会・政府が共同し、18歳以下の子供を持つ親と協力しながら、若い世代を支えていくことにほかならない」
「若すぎる妊娠」の問題を考える時、宗教的な背景や社会制度の違いを無視することはできません。子供は神によって創造される。「Son of God 神の子」というキリスト教の考え方があります。
「子供に対する手厚い福祉」の背景には、子供は「社会」に属するという考え方があるのかもしれません。
日本では「親からもらった身体」と表現するように、子供はあくまでも「親」に属すると考えているので「社会の子」という発想はあまりないのではないでしょうか。
いずれにしても、ティーンエイジャーが健全に成長し、成熟した人格者になることを推進する社会が重要なのは言うまでありません。
(参考)http://www.dailymail.co.uk/news/article-28860/UK-tops-league-
teenage-pregnancy.html
http://www.dailymail.co.uk/news/article-1249411/Schoolgirls-aged-just-
falling-pregnant-underage-pregnancies-continue-rise.html#ixzz45KQ7gepk
http://www.echo-news.co.uk/uk_national_news/14331290.Teenage_
pregnancy_rate_falls_to_record_low__figures_show/?ref=rss
絶対シングルマザー選ぶでしょ。 10歳で妊娠ってあり得ないけど、この制度の悪用か親が家を手に入れるのに子どもを利用してるんじゃないか心配だ。
日本の生保みたいなもんか。
因果応報でしょうか。 カトリック系の古い教えるにしがみつく良くない 妊娠したいか 妊娠したくないか 周り人たちに話し会う もしもの中絶した赤ちゃんにごめんね次は妊娠して産まれてあげるからねと 信じるて下さい
日本の、若い妊娠を蔑み過ぎる文化もよくないと思うけどね。
少子化が進むばかりで。