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スイス鉄道(SBB)のスポークスマンによれば、スイス鉄道は、試合後に暴徒化したサッカーファンの暴動によって去年一年間だけで3億円の被害を被り、今後このような凶暴なサッカーファンによる損害が出ないよう各クラブとスイスリーグに対し強く求めたそうです。
サッカークラブは、自分たちのファンが起こした破壊行動に対し、支払い責任を果たすべきです。そして暴動に加わった1人1人のファンと向き合い、徹底的にその責任を問いただすべきです。」
昨年のサッカーシーズンが開幕して以降、スイス鉄道では、サッカーの試合があるごとに特別便を手配し、1年でおよそ140本もの臨時電車を運行させたといいます。それもこれも、凶暴なサッカーファンが暴れて普通の乗客に危害を及ぼさないようにとの鉄道会社側の配慮でした。
「専用電車」でますます気の大きくなったサッカーファンたちは、そのつど臨時電車の窓ガラスや座席などを破壊したため、その被害総額たるやなんと日本円で3億円に上るというのです。この手のサッカーファンの破壊行動は残念ながら欧州では日常茶飯事で、スイスも多分に漏れません。
彼らは純粋にサッカーを楽しむというより、暴動を起こすことで日頃の憂さ晴らしをしようとしている節があり、大抵は酔っぱらっているので一度暴れだしたら手がつけられないほど危険です。
スイスはオーストリアと共に2008年のユーロカップの開催国でしたが、その際もこうしたサッカーファンの存在は警察当局の最も大きな悩みの種でした。
当局は、暴徒化対策のため、とくに大きな騒動を主導した前科のあるサッカーファン39人(うちスイス人20人、ドイツ人16人、オランダ人3人)をリストアップして入場禁止にしたり、開催直前には、ブラックリストに載っている300人の「前科者」に向けて「大会中にどうか騒動を起こさないで」と依頼する手紙を送ったりした経緯があります。
冒頭のスポークスマンによれば、スイス鉄道はスイスリーグと各サッカークラブに対し、こうした凶暴なサッカーファンの暴動を食い止める具体的な対策を示し、被害額の支払いに応じるよう要請しているそうですが、リーグも各クラブもこの要請に応じる気配はなく、ひたすら沈黙を守っているそうです。
この記事に対するスイス国民の反応は…
俺たち一般の乗客も電車の遅れにイライラしなくてすむ。町でも警察がサッカーファンの喧嘩に割って入る必要もなくなり、そうすれば町としても余計な支出をしなくてもよくなる。いいことづくめだ。
電車を降りると、そこにはライフルを構えた警察官が待ち構えている。これって異常だよ。そんなふうに97%の真面目なファンを獣のように見なして扱うのはよしてくれよ!
普通のファンは、凶暴化した酔っぱらいどもの悪臭ただよう雰囲気とか、奴らが引いた緊急レバーのせいで緊急停車した電車に留まり続けることとか、誰彼かまわず殴りつける警察のこん棒に運悪く当たってしまうことなんか、一番避けたいんだよ。だから最初から車で行くのさ。
日本ではサッカー日本代表がワールドカップ出場を決めた2013年6月、歓喜したサッカーファンが渋谷交差点前に殺到して大騒ぎになりましたが、それでも、喜びにわきつつも全ての人が、マイクで誘導する警察官の指示に素直に従い、結局1人のけが人も出ずトラブルも起きなかったことは記憶に新しいところです。
上のコメントをしているスイスの人々は、試合後のスタジアムで自主的にゴミ拾いをする日本のサッカーファンを見たら、なんと言うでしょう。サッカーファンを比較してみるだけでも、つくづく日本はよいところだと思わざるを得ません。
(参考)http://www.tagesanzeiger.ch/wirtschaft/unternehmen-
und-konjunktur/SBB-Drei-Millionen-Franken-
Schaeden-durch-FussballRowdies/story/28829212
http://www.tagesanzeiger.ch/wirtschaft/unternehmen-und-
konjunktur/SBB-Drei-Millionen-Franken-Schaeden-
durch-FussballRowdies/28829212/print.html?comments=1
サッカーを楽しむより、暴動を楽しんでいるファンがいるなんて、サッカーがかわいそうだと思った。被害総額が大き過ぎて、このお金で他の解決策を考えたほうがいいんじゃないかと思うけど、どうしようもないのだろうか?
サッカークラブ相手に訴訟でもしないと駄目なんだろう。
渋谷の馬鹿騒動も全然楽観視出来ない。恐らく酷くなるばかりだろう。