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食生活の乱れが指摘される現代に、子どもたちにバランスのとれた栄養価の高い食事を提供してくれる学校給食。日本の学校給食制度とその質は世界に誇るものです。
アメリカなど他の国と比較してみても、健康に配慮した日本の給食は優れたものであることがわかります。また、生徒自ら配膳し、教室内で全員同じメニューの食事をとる日本の給食の時間は、子どもたちにとって共同作業を学ぶ場でもあります。
「給食の献立のレシピを教えてくれませんか?」-こんな質問が保護者から寄せられることもしばしばあるという日本の学校給食。
その日食べた給食について家庭でも話題にあがり、家でも給食と同じメニューを作って!と保護者に頼む子どももいるそうです。
日本は食と健康を重視しており、給食は国家の誇りでもあります。栄養があって美味しくてお財布にもやさしい。日本のような給食制度を作り出せずにいる国はアメリカを含め多くあります。
過去30年の間に肥満者の割合が3倍に増加しているアメリカでは、ミシェル・オバマが支持する新しい法律により、カロリー制限のある学校給食メニューが賛否両論の中スタートしました。
しかしそのメニューの中から最も健康的なメニューを選んだとしても、たいていの場合が、学校から離れた場所で調理され、冷凍されたものを再加熱した、大手農業食品会社が提供するメニューです。
対照的に日本の給食は、アメリカの野球場で売っているような食事ではなく、一般の家庭で母親が作るような食事が提供されます。地元で生産された食材を使用し、冷凍食品が使われることはめったになく、食事は一から調理されることがほとんどです。
ボリュームがあるのに栄養のバランスがとれた、米、野菜、魚、スープから成るメニューは、過去40年の間にそれほど変化していません。
健康的な食事に対する取り組みは第二次世界大戦後に始まり、近代化の進んだ西洋に遅れを取らないようにと政府が優先的に進めてきました。
戦後10年間の給食は外国からの支援でまかなわれており、当時の給食は脱脂粉乳、パン、大根といったメニューだったそうです。
しかし1970年代までには、現代の標準に近いものと変わっていきます。最近では、韓国料理やイタリアンなどの多国籍メニューも週に一度から二度盛り込まれるようになりました。
給食は共同作業の練習の場でもあります。小中学校では、生徒が白衣と帽子を身に着けてクラス全員分の食事を用意し、生徒は皆同じものを教室で食べます。食べたくなくても、学校に食べ物を売る自動販売機はありません。
食事制限等の特別な理由がない限り、ほとんどの地区で生徒は高校にあがるまで、学校に食べ物を持ってきてはいけないことになっています。
このシステムのおかげで、日本の子どもたちは比較的健康的です。日本政府のデータによると、日本の肥満児の割合は世界で常に最低を記録し、政府の食育プログラムが拡大された過去6年間で毎年減少しています。
世界保健機関(WHO)によると、日本人の平均寿命は83歳で、他の国と比べて長生きする人が多いことがわかっています。
日本人の多くが、出されたものをすべて食べるように教育されています。また、この考え方を子どもたちに伝えていくために、多くの学校は栄養士を雇い、好き嫌いのある子どもたち、あるいは栄養バランスの偏った子どもたちを指導しています。
日本政府は栄養に関する基本的な指針を定めていますが、規制は驚くほど最小限にとどめられており、多くの学校で栄養士が自由に献立を作成しています。
政府関係者によると、よほどのことがあれば政府が介入する権利を持っていますが、実際に不健康な給食が提供されたような例は見たことがないそうです。
給食の資金についても地域レベルでやりくりされています。地方自治体は人件費を負担しますが、材料費については一食当たり約300円を保護者が毎月支払っています。経済的に余裕がない家族は割引や免除を受けることもできます。
注目すべきは、日本の給食に見られないものです。フルーツやヨーグルト以外のデザートはまれです。
たまに揚げ物が出てくることもありますが、ごく控えめな量です。たとえばアメリカでいうフライドチキン(唐揚げ)が給食に出たとすると、たいてい一人ひとつずつ配られます。
東京都足立区の職員によると、足立区は「ごく普通」の給食を区内の小学校71校と中学校37校に提供しています。食にこだわりを持つ日本ですから、この「ごく普通」の食事でさえ、レストラン並みの質です。
実際に足立区は、人気の給食メニューを載せたフルカラーの料理本まで出版しています。さらに足立区では、食品廃棄物を5%にまで削減することに成功しています。
これは、区が数年前に立ち上げた「おいしい給食」プログラムで、子どもたちに自分たちが食べている食品に興味を持ってもらう取り組みが功を奏しています。
学校専任の栄養士によると、すべてその場で調理し、出汁から自分たちでとっていることにこだわりを持っているそうです。栄養士の仕事は、子どもたちへの教育から調理、保護者からの質問の対応まで多岐にわたっています。
福島第一原発事故の後には、食品汚染が心配されているため、どこで生産された食材が給食に使われているのか(たとえば、兵庫産のイワシ、千葉産のニンジン、栃木産のもやしなど)の情報も学校のホームページから更新しています。
給食の献立は季節の食材に合わせて変更されます。長年献立を考えてきた栄養士さんは、ひじきはご飯に混ぜれば食べやすい、丸ごと食べられる小魚は軽く揚げてやれば食べやすい、豆腐は豚挽き肉と一緒に出せば間違いなく食べてもらえるなど、子どもたちが残さず何でも食べてくれるような調理方法のコツを心得ています。
一般的な認識に反して、すべての日本食が健康的というわけではありません。
たとえば唐揚げ、塩気たっぷりのとんこつラーメン、たっぷりの油で揚げた天ぷらなどは高カロリーなメニューの一部です。しかし、工夫次第でこれらのメニューも低カロリーに抑えることができます。
子どもの頃は給食が嫌いだった人や給食なんて当たり前に思っていた人も、大人になってみるとその栄養バランス、コスト、そして味の良さに気付くのではないでしょうか。
メニューは地域によって異なりますが、生徒同士で配膳しクラス全員一緒に教室で食べる給食は、子どもたちに重要な栄養だけでなく学習の機会を与えてくれます。
日本の未来を支える子どもたちにパワーを与え続ける給食がこれからも続いていくことを願うばかりです。また最近では、懐かしい給食メニューを提供してくれるお店もあるそうなので、大人のあなたも久しぶりに給食を味わってみてはいかがですか。
(参考)http://www.washingtonpost.com/world/on-japans-school-lunch-menu-a-healthy-meal-made-from-scratch/2013/01/26/5f31d208-63a2-11e2-
85f5-a8a9228e55e7_story.html
http://www.thejapanguy.com/ten-days-of-japanese-school-lunch-
%E7%B5%A6%E9%A3%9F/
http://www.reddit.com/r/reddit.com/comments/i56zb/japans_school_meals_
look_healthy/
https://shimamyuko.wordpress.com/2013/01/28/%E6%97%A5%E7%B1%
B3%E3%81%AE%E5%AD%90%E4%BE%9B%E9%81%94%E3%81%AB%E5%
AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E9%A3%9F%E3%81%AE%E5%81%A5%
E5%BA%B7%E7%AE%A1%E7%90%86/
レストラン並みの給食を食べてみたい。日本の給食は社会人になっても素晴らしいと思うので、学生時代だけでなく社会人になっても続けられるシステムができたら面白いと思う。
揚げパンが大好きだったなあ
中学は弁当になっちゃって残念
中学まで給食で高校は弁当か購買、大学と会社は食堂
恵まれてるんだなあ
ボルシチいっつもおかわりしてた
いまだにあの味が忘れられない
自分でも作ってみるけどなんか違うんだよね
小学校の給食のレシピ欲しいな
欧米での給食は日本の企業にとってチャンスになり得るのかな
クリスマスにはローストチキン出てきたわ〜 多分うちの学校は日本国内でも美味い方だったよ 桜海老のはいった焼きそばとかチーズチキンのホイル巻きとか今食べたい
給食美味かったよな
子供の頃、苦手な野菜でも給食だと美味しく食べられたよ
大人になってからでは、子供用の調理は好みではなくなったけど、栄養士さんたちは凄いと思う
世の中の母親(父親でも)が栄養士さん並になれば、子供が野菜を残すことも殆どなくなるだろう
揚げパン美味しかったよね〜。最近では時々パン屋で見かけるけど子供の頃は売ってないから給食で食べれるのが嬉しかった。
給食メニューは当たりハズレあるものの全体的には美味しかったよ
好き嫌い(食わず嫌い)が多くて、牛乳や漬け物、酢の物は自宅では食べてなかったから、給食で鍛えられたと思う。切り干し大根食べられるようにしてくれてありがとう。