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フランスはペット大国。2013年の調査では53%の家庭でペットが飼われており、猫は1600万匹、犬は780万匹を数えます。
そしてフランスは言わずと知れたバカンス大国。悲しいことに毎年夏のバカンスシーズンになるとペットの遺棄の増加が目立ちます。
フランスの動物保護団体SPAの調べによると、フランスでは毎年10万匹近くのペットが捨てられており、特に5月~9月の夏のシーズンは全体の80%を占め、遺棄されるペットの数は8万頭近くに上ります。
驚くべきことに、毎時間11 .4匹のペットが捨てられている計算になるそうです。
心無い飼い主たちは、長年生活を共にしたペットたちをバカンスに行くのにじゃまになるという理由だけで高速道路のパーキングエリアやゴミ収集所などに置き去りにするのです。こんな悲しいことはありません。
フランスではペットの遺棄は法律上で禁止されており、刑法521-1により禁固2年と3万ユーロの罰金が科されます。それにもかかわらず残忍なペット遺棄は後を絶ちません。
この状況にさらに拍車をかけているのが長期にわたる不景気です。前出の動物保護団体SPAの調べによるとこの経済不況が始まって以降、ペットの遺棄数は6%以上も増加したそうです。
SPAはフランスの各地に12の診療所を設置し、経済的に苦しい状況にあるペットの飼い主にペットの無料での診察を提案していますが、それでも十分ではなく、この問題への政府レベルでの介入が待たれています。
しかしながら、経済不況がペット遺棄の正当な理由になるわけがありません。まるで不要になった家具を捨てるようにペットを捨てる飼い主のモラルのなさが問われています。
また多くの無責任な飼い主がペットの避妊手術をせずに放っておき、貰い手のない子犬や子猫が次々と生まれている事態も問題視されています。
飼い主に捨てられて行き場を失ったペットたちを保護する団体SPAはフランス各地に56の保護施設を持ち、2012年のデータでは6~8月の夏季の間、11,297匹のペットを受け入れました。
SPAによると動物1匹に年間かかる費用は猫で約800ユーロ、犬で約1500ユーロ、遺棄されるペットの増加によりSPAの経済的負担は増すばかりです。
SPAは一般市民のペット遺棄に対する意識を高めるために、インターネット上やテレビ番組上でキャンペーンを繰り広げています。
FacebookのSPAのページ上ではペットと一緒に過ごす夏休みの素晴らしさをアピールする目的で、ペットの夏休みを題材にした写真コンテストが企画されています。
https://www.facebook.com/SPAofficiel/app_370559843141361
またウェブ上ではSPAを援助するための募金を募っています。たとえば24ユーロ募金すると1匹の猫の2か月分の食費が、また45ユーロだと1匹の犬の1か月分の食費とトリミング代が賄えるそうです。
ペット遺棄の問題に取り組むもう1 つの団体が動物愛護財団Fondation 30 Milions d’Amisです。
この財団は毎年夏休み前になるとバカンス中のペット遺棄を防止するキャンペーンを展開し、街頭にはポスターがあふれます。
毎年違ったものが作成されるこのキャンペーンのポスターには捨てられたペットの悲しそうな写真が使われることが多く、印象的なスローガンと相まって、動物たちのまなざしが見る者の胸に迫ります。
ペットとよい夏休みを過ごすことは可能であり、また遺棄は許されないことであり、そうしないための解決策は必ずある、とこの財団は一貫して主張し続けています。
愛犬と一緒に散歩できる砂浜や公園、ペットを預かってくれる団体のリスト一覧、獣医師からのアドバイスなど、ペットと旅行するのに便利な情報が満載の冊子を作成し無料で配布しています。
万が一車の移動中に事故にあってしまった場合に救急隊員にペットが同乗していることを知らせる目的で作成されて『ペット乗車中』のステッカーを配布したりもしています。
また犬が行方不明になった時に効果的に行動できるようにする指針となる冊子も作成しています。
ここでペット遺棄の問題に関するフランス人たちの意見を聞いてみましょう。
ペット遺棄をなくすためにできることは何でしょう。まず言えるのは若い世代を教育し、動物を大切にすることの重要性を知ってもらうことです。学校などでキャンペーンを行うのもいいでしょう。
そして、未来のペットの飼い主たちを教育することも重要です。ペットを飼うことは、倫理的にも経済的にもその動物に責任を持つことを意味します。ですので、飼う前にその人物がペットの飼い主として適切か評価しなければなりません。
フランスでは現在、『動物税』の導入が検討されています。すなわち、ペットやペット用品を購入した場合、また獣医師にかかった場合に動物保護団体などに寄付する名目で飼い主が50サンチーム(0,5ユーロ)を支払うという提案です。
そして公共の場所でペットを遺棄すると罰せられることを広く世間に知らせることや、貰い手のない子犬、子猫などをこれ以上増やさないためにペットの避妊手術を奨励すること、また犬や猫などの飼育業者から購入するよりペット保護施設からのもらい受けを推奨することなど、市民レベルで意識を改革することが必要でしょう。
いかがでしたでしょうか。日本ではペットに高価な洋服や装飾品を与えたり少し行きすぎになる傾向が見受けられますが、その反面、とても大事にされているように思います。
一方でフランスでのペット遺棄の数の多さには驚きを隠せません。
ペットを飼っている方もこれから飼おうと思っている方も、ペットも人間と同じように感情があり、喜んだり悲しんだりする生き物であるという当たり前のことをいつまでも忘れないでいただきたいと願うばかりです。
(参考)http://www.spa.asso.fr/actualites/la-societe-protectrice-des-
animaux-lance-sa-grande-campagne-anti-abandons-de-lete
http://www.mediation-animale.org/la-france-palme-d-or-de-l-abandon/
http://www.planetoscope.com/Animaux/1258-abandons-d-animaux-
domestiques-en-france.html
http://jesigne.fr/abandon-animal
こんな記事を読むとフランス人がとてもひどい国民に思えてくる。夏のバカンスの時期になるとペットの遺棄が増えるなんて信じられない。遺棄すると税金が高くなるとか、もう二度とペットが買えなくなるとか何か対策を考えてほしい。
また100年くらい前までのフランスの犬肉食を復活させたら捨て犬が減るんじゃまいか
NHKやら朝日系列のsippoなんかが「日本は動物愛護後進国!」とか洗脳したがってるけど、実際はそうでもないんだよね
こういうの見ても分かるけどさ
だってパリなんて犬のうんこ拾わないから踏んだりするんだよ。
日本はど田舎はわからないけど、関東地方は散歩の時はほとんどうんこ袋持って行くじやん。
捨てたりする人の気持ちが理解出来ない。家族なのに。
バカンスは2ヶ月近く取るんだっけ
2004年ぐらいの熱中症による死者急増騒動も、バカンスに行かなかった行けなかった孤独な高齢者が多かったんだそうだな
で、医療関係者も当局も政治家も大勢がバカンスに行ってたから対応が遅れたという
フランス人はバカンスしすぎ
まあ、募金やボランティアでは問題は決して解決しないし、法で罰則作っても他の案件への対処より優先される筈もなく、銃器並にオーナーに規制掛ける訳にもいかないから、この先も変わらんだろう。
えぇ…
これはひどい…
そんなにバカンス行きたいならペットなんて
飼うなよ…
逆にそんな程度で捨てるくらいの愛情しかないのによく普段世話してるな。