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2016年9月、アルゼンチンで巨大な隕石が発見されました。このサイズはなんと30トンもあるのです。世界最大級の大きさであり、世界中の天文学者だけでなく、多く人々の関心を集めています。
発見されたのはアルゼンチン北部のチャコ州の小さな町ガンセド。首都のブエノスアイレスから1085km離れた場所です。これまで複数のクレーターや隕石が発見されているカンポ・デル・シエロ地区(スペイン語の「空の草原」という意味)。
この隕石は、町の地名から「ガンセド隕石」と命名されました。それにしても地中5mから隕石を見つけ出すなんて隕石ハンターらの努力は凄いですね。
「ガンセド隕石」の重さは30トンもあります。世界最大の隕石はアフリカ南部のナミビアで発見されたホバ隕石(発見時66トン)です。
ガンセドの隕石は世界で2番目の大きさと言われています。掘り出し作業には巨大な重機が使われました。これでは博物館に展示するのも大変そうです。
「ガンセド隕石」は4000年以上前に地球に落下したそうです。元々は800トンもあった小惑星で、地球から遠く離れた木星と火星の間のアステロイドベルト(小惑星帯)にあったと推測されています。
これだけの大きな隕石が落下したので、その衝撃はかなり大きかったのではないでしょうか。これからの更なる研究に期待が寄せられています。
あまり知られていませんが、隕石は年齢も非常に古く、45億年以上前に誕生したものが多いそうです。地球誕生が45億年前なので、隕石はそれ以前の様子を知る貴重な手がかりになります。
現在の科学では、隕石の成分から、その隕石の辿った長い歴史を知ることもできます。隕石の中には火星や月から来たものもあります。宇宙の壮大なスケールを感じませんか。
現在の地球は大気で覆われているので、多くの落下物は大気圏内で燃え尽きてしまいます。それでも数百年に一度は巨大隕石が落下して大災害を引き起こす事もあります。恐竜が絶滅した原因は巨大隕石の落下だという説もあります。
2013年のロシア・チェリャビンスクに落下した隕石では1491名もの方が負傷したニュースは記憶に新しいですね。
同じくロシアのツングースカでは1908年に巨大な隕石が空中爆破しいています。この爆発は遠く離れたアジアやヨーロッパでも観測されたそうです。
巨大隕石の落下はSF小説や映画のテーマにもなりますね。例えば、ブルース・ウィルス主演で話題になった「アルマゲドン」(1998年)、「ディープ・インパクト」(1998年)などが有名です。
フランス映画の「世界の終わり」(1931年)やハリウッド映画の「地球最後の日」(1951年)もクラシックな名作です。邦画ではゴジラで有名な本多猪四郎監督・円谷英二特技監督作品の「妖星ゴラス」(1962年)もあります。
さて、この「ガンセド隕石」の発見ニュースには世界中からたくさんのコメントが寄せられています。
ところで皆さんは隕石が最も発見される場所を知っていますか?それは地球最後のフロンティアといわれる南極大陸。南極大陸は大半が氷と雪で覆われているので、隕石が見つけやすく、また風化しにくいのです。
日本の南極調査隊は隕石が集まりやすい「やまと山脈」のふもとから数千個の隕石を発見しました。日本が南極で発見した隕石は16,000個以上で、その保有数は世界トップ。
世界中の隕石の約3割は日本にあるのです。宇宙開発では欧米ロに出遅れた感がありますが、豊富な隕石を使った研究は頑張って欲しいですね。
日本の国土は世界全体の1/400しかありませんが、狭い国土にたくさんの人々が生活しているので、比較的多くの隕石が発見されています。
もちろん伝統的に日本の教育レベルやモラルが非常に高かったことも影響しています。目撃記録と実物が残る世界最古の隕石は861年に福岡県直方市に落下した「直方隕石」です。
ヨーロッパ最古の隕石の目撃記録が1492年なので、直方隕石はそれより600年ほど古いことになります。日本と隕石の関係は意外に古く、そして深いのです。
(参考)http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-3787510/Giant-30-
tonne-meteorite-discovered-Argentina-second-heaviest-found.html
https://en.wikipedia.org/wiki/Meteorite
日本が隕石の保有数で世界トップとか信じられないけど、 南極にやまと山脈っていうのがあるなんて知らなかった。日本人のモラルが高くて良かった。