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よく飛行機で旅をされる方は空港や飛行機の利用料としてはっきりしない手数料が加算されていることに慣れている方も多いかもしれませんが、その割増料金が“空気代”だったとしたら納得できるでしょうか?
保安上の理由から発生している手数料であればいざ知らず、空気に代金を課すとはどういうことなのか。実際に“新鮮な空気”の代金を徴収している空港がベネズエラにあります。
シモン・ボリバル国際空港では2014年5月に新しい空調装置を導入し、7月からその設備代として空港利用客から代金を徴収すると発表したのです。
シモン・ボリバル国際空港によれば、この最新装置を導入したのは南米初とのことで、「新しい空調設備は環境汚染を除去し、健康を守る」と説明しています。
代金は127ボリバル、日本円にして約2,000円です。国内線、国際線を利用するすべての乗客に課金され、チェックインする際に航空会社に支払わなければなりません。
この発表を受けて世界中から疑問の声が上がっており、同空港をよく利用するという男性は『Twitter(ツイッター)』で「トイレの悪臭で窒息しそうになっているのに・・・空港内の温度が時に36度に達することもあるのに・・・酸素を吸いたければ2,000円を払えってさ」とつぶやいています。
他にもベネズエラ国内のラジオで「トイレは汚い、水は出ない、それなのに空気代?オゾンを守る?利用客の健康を守る?おかしくない?」と非難するレポーターも。
ただ、ベネズエラの航空業界は空気代の徴収だけが物議を醸しているわけではありません。国際航空運送協会はベネズエラの通貨管理問題の影響で、航空会社のチケット販売代金40億ドル(約4,100億円)の送還が妨げられているとして非難しました。
つまり、航空会社が得るはずの収益がベネズエラ当局によって差し止められているのです。そのため、デルタ航空やエア・カナダなど複数の大手国際航空会社がベネズエラ行きのフライトを中止したり削減したりしています。
ベネズエラ政府は資金繰りに苦悩しており、それが今回の問題につながっているとも言われていますが、これ以上の便数減や航空会社の撤退を防ぐため、政府は4,100億円の一部を支払うことに同意。さらに、航空会社の大幅な運賃値上げにも賛同する可能性があると報じられています。
世界の反応を見ると否定的なコメントを述べる人がほとんどとはいえ、政府が経済に深く介入している社会主義国のベネズエラは価格統制や民間企業の国営化などの政策が取られているため“ベネズエラらしい”との意見もあります。
また、空気代の徴収に航空券の大幅値上げ、今度はどんな手数料が取られることになるのか、と皮肉る人もいます。
誰もベネズエラに行かなくなったら、ベネズエラの人たちにとってはさらに辛いことになるわね。食料も運ばれてこなくなるわけだから。なんだか嫌な話に聞こえる。
空港での“空気代”徴収は今回のベネズエラの空港が世界初ではないかとも言われているように、日本では利用客に空調設備代を課す空港はありません。そもそも日本は清潔な国との評価が高く、諸外国に比べれば基本的に空気はキレイです。
もちろん、空港など公共施設のトイレは清掃が行き届いていますし、大きなトラブルがない限り、空港内が暑すぎたり寒すぎたりすることもないでしょう。
2,000円もする空気なら、よほど美味しく新鮮なのだろうと思いたいところですが、新鮮な空気に料金を取られることもなく、基本的に清潔に保たれている日本は素晴らしい国だと胸を張れます。
(参考)http://www.dailymail.co.uk/travel/travel_news/article-
2691313/Air-passengers-Venezuela-charged-fresh-air.html
http://www.breitbart.com/Big-Peace/2014/07/15/Venezuelan-
Airport-Imposes-Breathing-Tax-for-Air-Conditioning
本当に新鮮な空気を提供するならまだしも、トイレが汚いなど問題が出ているなんて詐欺なんじゃないか?その他にも問題があるようで、反感も多そうだ。新しい空調装置がちゃんと機能しているか目に見えるぐらい利用者に示してほしい。