日本の魅力を発掘するだけでなく、他国の環境・法律・文化などを見て、いかに日本が素敵な国かを見直すサイトになります。
OECDの学習到達度調査の英語力ランキング(2012)で、韓国、香港、台湾、ベトナム、中国などのアジア諸国を下回る12位となった日本。TOEFLスコア(2012)を比較してみても、日本はアジア19カ国中カンボジアに次ぐワースト2となっている。
中学生のころからほぼ毎日英語の授業を受けているにもかかわらず、それでも英語力が低いとされる原因は、ライティング、リーディング、文法重視の英語教育にあるといわれる。
今、2020年東京オリンピックの開催が決定し、ホスト国としての準備がハード・ソフトの両面で求められる中、「つかえる英語」の重要性がますます声高に叫ばれている。
政府の英語教育改革実施計画によれば、2011年度からは既に小学校5、6年生で導入されているコミュニケーション重視の「外国語活動」は2020年までに正式な教科として格上げされ、「外国語活動」のスタートについては小学校3年生に前倒しされるという。
しかし外国語力が低いという事実は、裏を返せば、日本が、外国語ができなくとも生活するのに何の不便もなく、学問的にも多くの分野が進んでいるため高等教育の場でさえ自国語で全てを学ぶことができるということを表している。
世界文学を読みたければすぐ翻訳が手に入り(日本は世界でもめずらしい翻訳大国である)、特殊な職種をのぞいては外国語ができなくても就職にまったく困らないという、そんな実に恵まれた環境にあるのです。
逆に言えば 、多くの言語をつかえるというのは、それなりの背景と事情、そして苦労がある、ということだ。
たとえば四方をドイツ、フランス、イタリア、オーストリア等の国々に囲まれた小国スイスは、同じひとつの国のなかでもどの隣国に近いかという地理的な位置によって、使用言語が違う。
フランス寄りの西部はフランス語圏、イタリアと国境を接する南部はイタリア語圏、オーストリアに近い東部の小範囲はレトロマン語圏(ドイツ語と併用)、そしてそれ以外の約7割の地域はドイツ語圏だ。
よってスイスは4つの公用語(独・仏・伊・レトロマン語)をもつため、公的文書はすべて(話す人口の少ないレトロマン語を除く)独・仏・伊に国際語の英語を加えた4言語で発行され、役所ではこの4言語のいずれででも対応しなければならない。複数の公用語を持つスイスでは、どの公用語を話す国民も、自分の言語で公的サービスを受ける権利があるからだ。
スイスでは公的サービスのほかにも、高速列車の車内放送は独・仏・英、独・伊・英といった3ヶ国語で流されることがほとんどだし、食品のパッケージひとつをとっても、原材料や調理方法などの説明は必ず3言語以上で記載されている。
一般の会社の募集要項では、最低でも、公用語である独・仏のうちどちらかひとつと、さらに英語の両方が求められていることが多い。
そんなスイスの言語教育だが、例えばドイツ語圏スイスの子どもたちは幼稚園までは「スイスジャーマン」というドイツ語方言で教育され、両親や友達とはこの方言を話すようになるが、小学校にあがると「ハイジャーマン」(標準ドイツ語)で授業を受け始める。ハイジャーマンでの授業に慣れてくると、5年生(9-10歳)から第2公用語であるフランス語の授業が始まる。
伝統的には、初等教育を終えてギムナジウムに通うようになると、初等教育から学習している第2公用語のほかに、国際語である英語が加わり(最近では第2公用語より先に小学校3年生から英語教育を始める州も増えてきているが)、さらにもう一つの外国語(ラテン語、イタリア語、スペイン語、ロシア語等)を選択して学習する。
このように多言語教育を受け多言語の中で生きているスイス人ではあるが、とはいえ、生活に必要な会話くらいはできても、第1言語以外でビジネス交渉や政治的議論ができるレベルにある人は、実際には少ない。
そんな中、スイス最高の読者数を誇るある全国紙が、スイスの大臣たるもの最低でもドイツ語とフランス語の両公用語を完全に使いこなせるべきで、そうでない場合は、今からでも大臣に語学コースを課すべきでは?との記事を出した。
それに対するスイス人読者の反応は…
それが、かつてのような実践・会話優先の言語教育が廃れてきて、最近の子どもたちは、高尚な文学作品を読んだり細かな文法法則を学んだりしなくならなくなって、ヒイヒイ言ってる。そんな勉強の仕方じゃ、面白くもないし、結果が伴わないのも当然じゃないか。
おかげでフランス語圏スイスでは、ドイツ語圏スイス人は馬鹿だってイメージがすっかり定着してしまってるよ。無理して下手なフランス語を話すより、某政治家のように堂々とドイツ語一本で受け答えするほうがずっといいんじゃないか?
英語に関しては、スイス人は自分が話せると勝手に思い込んでいるけど、そんなに上手いわけでもない。何語でも、ある程度のクオリティを要求する場合、スイス人は中途半端でダメだね。本物のドイツ人やフランス人にはとてもかなわないよ。
まるで外国にいるのかと思うくらい、ドイツ語が通じないんだ。結局、あの本屋は最近つぶれたよ。本屋のオーナーは、なんで自分の店が閉店に追い込まれたか、今でも分かってないんだろうな。公用語に対する誇りの問題だよ。
文法がわかり単語を多く知っていたら、ゾラや、ボードレール、ボルテール、ルソー、ラ・フォンテーヌ、デカルト、モンテーニュなんかも理解したことになるのか?パレスチナ問題の根本を全く理解できず、理解しようともしないアメリカ人が、たとえアラビア語を習ったところで、それに一体何の意味があるっていうんだ?
(参考)http://www.tagesanzeiger.ch/schweiz/standard/
Bonjour-Monsieur-le-maitre-Bundesraete-
im-Sprachkurs/story/27162180
日本の英語力が中国や韓国に負けて、アジア圏でワースト2位だったなんて少しショックに思える。中学から大学まで合わせるとほぼ10年英語を勉強しても、まだ話せない日本人は多言語を学ぶ難しさを身を持って理解している。その日本人から見るとスイスの子供達は尊敬してしまうぐらい努力していると思う。
絶対にこんな国は嫌だな
同じ国民でさへ地域が違えば会話できないとか..
方言は沖縄とか特殊なの除けば楽だしな
英語は読めるんだけど、いざ喋れないんだよな?
>生活に必要な会話くらいはできても、第1言語以外でビジネス交渉や政治的議論ができるレベルにある人は、実際には少ない。
問題はこれだよね。
日本語を何十年と使っていても、たまに難しくて知らない単語を目にする。
色んな言語をいっきに習ったら、言語の奥深さを学べなさそうな気がするよ
難しい国だなぁ
学術的な話やビジネスはどうするんだろう
流石に第三言語で議論とか出来んだろ
日本の文法重視の英語教育だと会話としては話せるようにならない、むしろ文法が多少ブロークンでも発音がしっかりしていれば会話は成り立つ。会話する事を目的とするなら日本の英語教育はもっとヒアリングを重視しないといけない、英語はネイティヴの発音を聞こえたように覚えるのが1番。人間、会話が聞き取れたり多少なりとも相手に通じると面白くなって語学が上達するもの。日本の英語教育は第2外国語としての教育と言うより単に受験勉強の為のものになっている。