日本の魅力を発掘するだけでなく、他国の環境・法律・文化などを見て、いかに日本が素敵な国かを見直すサイトになります。
みなさんは、日本の失業率がどのくらいかご存じでしょうか?総務省統計局から出されている労働力調査(基本集計)平成26年4月分を見てみると、完全失業率が3.6%になっていて、これは2月3月と変わらない数値になっていました。
また年度別に過去3年間を見てみると、4.6%(2011年)、4.3%(2012年)、4.0%(2013年)と数値だけで見ると、失業率も年々少しずつ下がり、良い方向に向かっていますよね。
ところで、1992年にバルセロナ五輪が行われたスペインの失業率があまりにも高くて大変なことになっています。
スペイン国立統計機関の報告によると、ユーロ圏で4番目の経済力を誇るスペインですが、何と2010年以来、100万人以上の人が仕事のない状態なのです。こんなに失業者であふれているとは、正直私もこの記事を読むまで知りませんでした。
この失業者の数は更に伸び続けていますが、政府は回復の兆しを見せていると言っております。本当にそうなのでしょうか?
5月23日に公表された数は、スペインの「超長期失業率」が2007年以来500%以上上昇したことを示しています。
その年、少なくとも3年前から職を失っており、その数25万人に上ります。その数は2012年の23万4千人から127万人(2013年)と大幅に上昇しています。
一般的に、この長期失業というのは、27週以上雇用がなかった失業者のことを言うのですが、最近の研究では、スペインでは少なくとも3年仕事のない何十万もの人を超長期失業としてこの分類に含むように変わってきました。そして現在スペインの完全失業率は23%となっています。
この数は他の経済レベルが同じ国にくらべると、かなり高いものになっています。また別の研究によると、スペイン人口の26%が政府からの給付金を受けていて、これはギリシャについでEUの中で2番目に高くなっています。
それでも、政治家は2013年半ばの景気後退から徐々に回復していっていると主張しているのです。5月29日にスペインは10年間の不動産バブルがはじけ、金融危機を生んだ2008年以来最も早く経済成長を遂げたと報告しました。
ドイツ、フランス、イタリアにつぐユーロ圏での第4番目の経済力をもつスペインで、何百万の人々が仕事を探しても無駄に終わっているようです。しかし、先週、国際通貨基金IMFが年次経済白書で、「スペインの経済危機は峠を越えた」と発表しました。
また、今年の初めにもスペインの経済産業大臣が議会に、2013年の経済はこの6年間でもっとも早く成長した国だと述べていますが、実際にはどうなのでしょうか?
若者よりも条件の悪い年配の失業者は他の国で仕事を探そうと移住したりしていますが、家族や経済的負担を抱える人たちは、二度と仕事を見つけることができない事態に陥っています。
スペインに拠点をもつイギリス人の経済学者エドワード・ヒュー氏はスペインリポートで「スペインのこの事態は悲惨であり、50歳以上の多くは再就職が絶望的で、これは国家的危機である」と述べていました。
ユーロ圏で第4位の経済国スペインということですが、この失業率の高さを改善させる策を講じなければまだまだ大変なことになりそうですよね。
この記事に関する反応は以下の通りです。
日本でも過去に就職氷河期と呼ばれていた時代があり、就職することが難しい時代がありましたが、見事立ち直ることができましたよね。
スペインでは新しい規模の小さい政党が比較的高い支持率を得て最近のEU選挙で票を取っています。これらの政党や指導者がこのスペインの失業率解消へ向けて良い方向に導き、回復できることを願っています。
(参考)http://rt.com/news/162640-spain-unemployment-
rate-increase-report/
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/
2010年以来100万人以上が仕事がない状態なんて、ちょっと多過ぎで彼らの生活を負担する人達がかわいそすぎる!ギリシャも失業率ヤバいっていってたけど、スペインもこんな状況じゃEUは失業者だらけじゃん。
>スペインはEU諸国全体ではそんなに悪くはない。例えば、イギリスもかなり景気が落ち込んでいるし。ドイツもそうだし、多くはEU間で仕事の為に移ったりしてるのだと思う。
欧州各国の失業率や一人当たりのGDP見てから言えよといいたい。スペインはユーロ危機で1番打撃を受けたと言っても過言ではない。