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「日栄」という消費者金融の社名をご存じでしょうか?今はもうない会社なのですが、かつて大きく報道されて世間を賑わせたこともあって、今も覚えているという方もいるかもしれません。
この日栄が「ロプロ」へ、さらに「日本保証」へ社名を変更したことまで知っているという人は、限られるのではないでしょうか。
今回は、この経緯をはじめ、現在の日本保証がどんな会社なのか、提供しているローン商品にはどんなものがあるのか等について、詳しくご紹介したいと思います。
まずは、日栄の設立と歴史、どんなことでマスコミをにぎわしたのか、さらに日栄がなくなってロプロに生まれ変わるまでを見ていきましょう。
日栄という会社は、1970年に松田一男氏により創業されました。個人に向けてのキャッシングというよりも、中小企業への融資を主な業務にしていました。業績は好調で、1995年に東京証券取引所二部に、さらに1996年には東証一部に上場しました。一時期は商工ローン最大手となり、メガバンクからも大口融資を受けていました。
日栄が繁栄していた時期には、バブル景気とその後のバブル崩壊、低金利時代への突入とそれに伴う商工ローンの需要拡大など、金融の歴史上に残る様々な出来事がありました。日栄の業績が上がったのは、そのような時代の旨みももちろんありましたが、それだけではありませんでした。
融資の際には連帯保証人を立てさせる、厳しく取り立てを行うなどの、利用者にとっては優しくない方法によって高い返済率を誇っていたことも、日栄の業績アップの背景にあったのです。そして、この厳しさが後に会社が消滅するに至ってしまう要因だったのでした。
事件は1999年に起こりました。日栄の厳しい取り立てが、新聞・テレビのニュース番組やドキュメンタリー番組・週刊誌などで大々的に報道され、マスコミや世間を賑わすようになったのです。
この厳しい取り立てがどのようものだったかというと、借金を返せない債務者に電話などで「家売れ!内臓や目玉を売ってお金を作ってでも返せ!」と執拗に迫るというようなもので、臓器売買を強要するかのような物言いが世間に衝撃を与えました。
これが、社会問題と化した「日栄・商工ローン問題」の概要です。
社会問題にまで発展して、日栄という会社名が最悪なイメージとともに知れ渡ってしまったため、日栄は2002年に社名を「ロプロ」に変更しました。
ロプロとは、「Long Prosperity(長い繁栄)」の頭文字をとったもので、「日栄」という漢字二文字の社名から大きくイメージを変えることで、今後の発展を願うとともに、日栄・商工ローン問題での悪評を払拭したいという狙いがあったのでしょう。
しかし同時に、地方都市にも展開していた店舗を整理して規模を縮小するなど、経営は順風満帆とはいきませんでした。
ちなみに、「日栄」という名前やそれに似た名称の会社は、当時も現在も存在します。日栄・商工ローン問題によって風評被害を受け、社名変更せざるを得なかった別会社もあったほどでした。今も存在する日栄という会社は、もちろん今回のテーマである日栄とは一切無関係です。
前章では、社会問題を起こしてしまった日栄からロプロに社名変更するまでの経緯をお話しましたが、なんと、その後ロプロは再び社名変更を余儀なくされます。ここからは、ロプロが「日本保証」という会社に生まれ変わるまでをお話します。
日栄からロプロに生まれ変わるのと前後して、会社の規模を縮小したことは既にお伝えしまいたが、それでも経営は順調とは言えませんでした。その背景には、過払い金請求の増加がありました。
かつてグレーゾーン金利がまかり通っていた時代に取り過ぎたお金などを、ロプロ側が支払わなければならなくなり、経営は苦しくなっていきました。
2009年には決算報告書が元になり、一時は東京証券取引所と大阪証券取引所がロプロを監理銘柄に指定するなどの流れがあり、同じく2009年に会社更生手続きをすることになりました。そのため、東証・大証でも上場廃止に至りました。
会社更生法を適用され、2010年にはスポンサーとなった「Jトラスト株式会社」の完全子会社となります。Jトラスト株式会社は、「武富士」や「日本保証」なども子会社としており、2013年にはロプロが武富士を買収します。
さらに同じく2013年、日本保証を吸収合併し、それを機にロプロから日本保証へと社名を変更しました。日本保証が武富士を擁するという形となり、消費者金融部門として伸びを期待した武富士ですが、なかなかうまくいかず、現在は武富士の名前は消えています。
日本保証自体も2013年に希望退職者を募集して大規模な人員整理、支店の縮小を図るなど、現在は会社の規模を小さくして存続していこうという流れになっています。
日栄からロプロ、そして日本保証という会社名になるまでのいきさつをご紹介してきました。それでは、現在の日本保証とは、どんな商品を扱う会社なのでしょうか。
日本保証の事業や商品は、以下のように、主に3つあります。
日本保証は、保証事業をメインの業務としており、主に地方銀行などの金融機関と提携して個人や法人への融資の際に保証をおこなっています。
また、事業者向けローンもあり、
これら6種類の商品を展開しています。不動産事業者向けや、医療機器の購入に使えるメディカルサポートローンなど、特定の職種の人にありがたい商品もあります。
もちろん、個人では使えないローンですが、事業性資金は総量規制の対象外になりますので、該当する方は検討してみてはいかがでしょうか。
上記2つの商品に比べてより多くの人に利用できる商品としては、やはり個人ローンですね。日本保証の個人ローン商品には、
の3種類があります。
おまとめローンは、いくつかの業者の借入をひとつにまとめるもので、金利や返済額がお得になる可能性があります。また、不動産担保ローンは、自宅や相続した土地などの不動産を担保にして融資を受けるもので、担保があるおかげで金利を低く抑えられるという特長があります。
しかし、おまとめローンや不動産担保ローンは、複数の他社に借り入れがある人、もしくは担保にできる不動産を持っている人にしか使えず、誰もが融資を受けられるというわけではありません。
無担保で保証人も不要という、一般的なキャッシングに近いイメージで誰にでも利用可能なのは、やはりフリーローンです。その内容は、以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
限度額 | 300万円(1万円単位) |
金利 | 4.6%~20.0% |
利用条件 | 安定した収入と返済能力を持ち、 日本保証の基準を満たす人 |
必要書類 | 本人確認書類 収入を証明する書類 |
特別金利が安いというわけではありませんが、インターネットで24時間申し込みができ、即日融資も可能である点、また、収入と返済能力があればパート・アルバイトでも相談に乗ってくれるなど、嬉しいメリットもあります。
利便性やスピード感は大手並みでありながら、大手とは違う柔軟な審査も期待できることから、他にお好みの消費者金融がないのであれば、お困りの時の借入先候補にしてみても良いかと思います。
日本保証のフリーローンを利用してみたいと思っても、つい日栄の頃の厳しい取り立てのイメージが頭をよぎって躊躇してしまう人も、もしかするといるかもしれません。
したがって、日栄が社会問題になってしまった頃のような恐ろしい督促は、今では決して行われていませんし、万が一そのような目に遭ったら公的機関に相談すれば必ずやめさせることができます。その点は安心して利用してみてください。
今回ご紹介したのは、日栄からロプロへ、そして日本保証へと社名を変え、様々な社会情勢や大々的な報道などの波にもまれながらも、現在も貸金業を続ける、歴史や長年のノウハウを持つ会社でした。
事業者の方にとってはいろんな種類の事業者向けローンがありますし、誰でも利用できるフリーローンもちゃんとありました。日栄の頃のような不適切な督促は、今はもう行われていませんので、ピンとくるものがあった方はぜひ前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
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