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世界にはいろいろな結婚式の形が存在しますが、スコットランドにもかなり驚くべき結婚の習慣があります。
日本の結婚式は晴れ姿を家族や友人にお披露目する日ですが、スコットランドの「Blackening of the bride」と呼ばれる婚前の儀式では、なんと新郎新婦が参列者からソースや腐った卵、タールなど、臭くて汚いものをひたすら頭からかけられるのです。
出典:http://www.theblogmocracy.com/2010/07/18/blackening-the-bride/
純白のドレスに豪華な会場、そして大勢からの祝福の言葉・・・女性であれば一度は憧れる結婚式ですが、世界には私たちの常識を超える驚くべき結婚式があるんです。
スコットランドの一部の地域では、結婚式を迎える新郎新婦が友人や親戚からあらゆる汚いものを頭からかけられるという恐るべき婚前の儀式が行われています。
一見集団いじめに遭っているかのようで結婚式とは信じがたい光景ですが、この辛い儀式を我慢することで困難を乗り切り、絆を強くするという意味があるのです。
出典:http://www.womensviewsonnews.org/2011/08/hen-night-with-a-difference-blackening-the-bride/
「Blackening the bride(直訳:花嫁を黒くする)」と呼ばれるこの儀式は、通常結婚式の1週間から数日前に行われます。
地域によって違いますが、新郎新婦もしくはどちらか一方は、儀式の当日になると友人や親戚に連れて行かれ、椅子などに縛られて逃げられない状態にされてしまいます。
拘束された状態で、家族や友人などの参列者に順番に頭からありとあらゆる黒くて汚いものをかけられます。バケツいっぱいの匂いのきついソース、腐った卵や牛乳、腐ったカレー、シロップ、タール、小麦粉、すす、羽など・・・
人生最良の日になぜこんなものをかけられないといけないのでしょうか。想像するだけでも気持ちが悪いですよね。
出典:http://www.scotsman.com/lifestyle/heritage/scottish-word-of-the-week-blackening-1-3356224
時折、全身汚れたままの姿でトラックの荷台に置かれたバスタブに座らせられ、そのまま町をパレードして人々の見世物にされます。祝福に駆けつけた友人や知人は、そのトラックを追いかけながら歌ったり、踊ったりと大騒ぎ。
街中をパレードしている最中にも、街の人からさらに汚いものをかけられることもよくあります。地域によっては、汚物まみれの新郎新婦が地元のパブを巡ることもあるのですが、あまりにも匂いが強烈のため立ち入り禁止にされることもあるとか。
さらにエスカレートすると、カップルを木に縛りつけた状態で汚物をかけられ、しまいには海に投げ込まれることも。
これはあくまでも結婚式前の儀式なので、結婚式当日までにはきちんと汚れや匂いを落とし、新郎新婦として人前に出られる姿になるようにするそうです。
出典:http://travel.allwomenstalk.com/strange-customs-from-around-the-world/6/
この習慣の始まりは中世の頃にケルト人によって行われていたと考えられていますが、はっきりとした起源はわかっていません。
他の地域に見られる騒音を出して結婚のお祝いをする習慣と同じように、邪悪な精神や悪運、悪魔を撃退するために行われたと言われています。
現在は、結婚という門出をきっかけに忍耐力や謙虚さを学ぶための儀式という意味の方が強まっています。
この儀式を経験すれば、今後はこれ以上に惨めな姿を人前にさらすことはないですし、困難に直面してもこの時のことを思い出せば乗り越えられると考えられています。
また、つらい経験を共に乗り越えたカップルの絆はより深く結ばれるとか、ひどい匂いがするカップルには他の人が誰も近づきたくないため2人の絆がより強くなるなど、夫婦の絆を強めるための儀式としても捉えられています。
最近は若者の間でおしゃれでモダンな結婚式が好まれてきていますが、この儀式は今でもスコットランドの町や村で広く行われています。数世紀に渡るケルト文化の象徴である「Blackening the bride」の伝統は地元の人に大切にされているようです。
この儀式に参加する新婦の多くは実際のところかなり無理をしているようですが、中には意外とこの儀式を楽しむ人も多いみたいです。ここまで徹底して「いじめられる」のもある意味貴重な人生一度の経験なのかもしれません。
この結婚の儀式は、私たち日本人の常識からすると「ありえない!」と感じる人も多いと思いますが、世界の人の反応はいかがでしょうか。
「楽しそう」「面白そう」という意見も多少あるものの、さすがに多くの人にとってこの習慣は理解しがたいようです。
儀式の背景も知らないと、単なるいじめとしか見えないですし、よりによってこれを結婚の儀式として行うというのはやはり驚きです。確かに、新郎新婦一緒につらい思いを経験すると二人の絆が深まるというのは、なんとなく想像はできますが。
多くの日本人にとって結婚式はカップルにとって最良の日と考えられていますが、あえて結婚を機会に最悪のことを二人で経験してしまえば、今後はこれ以上悪いことは起こらないと楽観的に考えられるかもしれませんね。
それにしてもこの習慣があると結婚するのにも相当な覚悟が必要になる気がします。スコットランド人と結婚をする方、結婚式の習慣は事前に確認しておいた方がいいかもしれません・・・。
(参考)https://golden-zipangu.jp/wp/blacking-of-the-bride/
http://www.eventective.com/blog/weddings/2008/06/11/worlds-bizarre-
wedding-customs/
http://www.weddingclan.com/strange-wedding-tradition-blackening-
bridegroom-scotland.html
http://www.womensviewsonnews.org/2011/08/hen-night-with-a-difference-
blackening-the-bride/
汚く見えるものならまだいいけど、腐った牛乳とかはさすがに臭いもきついだろうし嫌だ。結婚後はもっと辛いことも多いから、結局この儀式も意味がなくなるんじゃないか。それともスコットランドではこれより辛い経験はない平和な場所なのかな?
おぉぉう⁉
せ、世界は広いな…
マジで最悪だな
スコットランドに生まれなくて本当にしあわせだわ
毒性のあるものは止めておけよ
色んな祝い方が有るもんだとはおもうけど、やり過ぎる奴が出ないとありがたい。
これはひどい
絆が深まりそう。
悪くないと思う。