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サウジアラビアの刑事裁判所で男性5人に対し、複数年の懲役刑と公開むち打ち刑の判決が下されました。罪状は“バレンタインデーにパーティーを開いた”こと。
2月14日のバレンタインデーにサウジアラビアで男性5人と女性6人が集まり、飲んで踊って、最高のひと時を過ごしていました。しかし、楽しいはずのパーティーが一転、勧善懲悪委員会(CPVPV)の宗教警察が警備会社の協力を取り付け、女性たちとパーティーを楽しむ男性5人を一斉検挙したのです。
パーティー会場からはアルコールが入ったボトルや赤いバラ、キャンドルやハート型の小物が押収されています。このパーティーに参加した男性と女性にはいずれも血縁関係がなく、親族でなかったことが逮捕の理由。
裁判所は逮捕された5名のうち2名の男性に対し、懲役10年とむち打ち刑2,000回の判決を下しました。むち打ち刑のうち20回はアル・ナフーラ広場の前で公開されるとのこと。他の2名には懲役7年に加えてむち打ち刑1,500回(うち15回が公開)が科せられています。残る1名の判決内容は懲役5年とむち打ち刑1,000回。
男性陣は全員、親族以外の女性と飲酒し、ダンスを踊ったと罪を認めています。共に検挙された6名の女性については追って裁判官が判決を告げるそうです。
サウジアラビアでは3,500人から4,000人の警察官が宗教上の法律の取り締まりにあたっており、服装規定や男性と女性の厳しい分離、礼拝時間中にイスラム教徒が礼拝しているかどうかなど、イスラム教に関連する行動の一切を監督しながらパトロールしています。
サウジアラビアの宗教警察であるムタワは国王によって直接雇用されており、犯罪者を拘留し、非難できるほか、事業を停止させる権限も持っています。宗教警察の2013年度予算は実に400億円近くに上るそうです。
宗教警察の取り締まりは厳しく、Webサイト『Saudi Arabian Liberals(サウジ・アラビアン・リベラルズ)』の共同開設者であり、思想家やブロガーとしても有名なライフ・バダウィ氏は反イスラムの論説をインターネット上に記し、サイバー犯罪法に反したとして2012年に逮捕されています。
裁判では“イスラム教を侮辱した”罪で懲役10年、むち打ち刑1,000回、罰金約2,700万円の有罪判決を受けました。バダウィ氏の妻によればバダウィ氏は当初、死刑判決の可能性もある“背教行為”の嫌疑を受けていたとのことです。
バレンタインにパーティーを開いたり、インターネットで自分の思想をつづったり。私たちの社会では一般化しているその行為で逮捕され、実刑を食らうことに驚きの反応を示す人がほとんどです。
人権団体も動きを見せていないわけではなく、例えば上述したバダウィ氏の一件に関しては国際人権NGOのアムネスティ・インターナショナルが、判決は「常軌を逸している」と述べ当局に判決を破棄するよう迫っています。
反応の中にもあったように、今後の注目は女性たちへの処分でしょう。彼女たちの判決が公表されるかどうかは不明ですが、男性同様に厳しい処分が科せられる可能性はあります。
(参考)http://gulfnews.com/news/gulf/saudi-arabia/saudis
-lashed-jailed-for-valentine-s-party-1.1330698
http://www.dailymail.co.uk/news/worldnews/article
-2624260/Five-Saudi-men-sentenced-32-years
-prison-4-500-lashes-holding-Valentines-Day-party
-unrelated-women-drinking-dancing.html
パーティーしただけで10年プラスむち打ち刑2,000回は、到底考えられない仕打ちだと思う。サウジアラビアで不倫でもしようものなら、どんな刑が待っているのだろう。
資源国の未来はくらい
法律は法律だが…宗教はマジで怖いな。
政教分離の日本に生まれてマジで良かったわ…