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ある日、女友達何人かと公園を歩いていると、一人の男性からの視線を感じました。気になったのでそちらを振り向いてみると確かに彼は私を見ていたのです。
正直私も気になったので友達と公園をもう一周してもう一度彼の前を通りました。今度は確信したのです、彼は私に気があると。すると彼が話かけてきてくれました。
この女性の状況にあなたがいたらどう反応していたでしょうか。もし男性の立場だったら?
この話はある夫婦がどのようにして出会ったかを語ってくれたものです。今は結婚して20年以上、大家族に囲まれて幸せな生活を送っています。
自分の気持ちを素直に表現することが苦手な文化で育った日本人にとってはこのような話は信じられないかもしれません。
しかし世界には様々な文化があるわけで、特にラテン圏の人々は表現力の点で傑出した「賜物」をもっているといっても過言ではないでしょう。
ただしあまりにも行き過ぎてしまうことも多く、逆の文化からするとプライバシーの侵害とかセクハラにとられることもあり得るのです。
ここでいくつかの例をご紹介します。
控えめなで慎重な態度はある文化では重視されますが、ラテン系の文化になると全くの逆にとられます。
つまり自分の気持ちを表現しない=つまらない人と思われるのです。友達でもカップルでも家族でも、会話の節々で「あなたのことが大好き」「愛してる」などの表現が頻繁に使われます。
例えば幾人かの女の子が道を歩いているとしましょう。それを見ている男性は口笛をふきます。この口笛には意味があり、口笛=かわいいね、君は魅力的だよと言っていることになります。
男性が本当に個人的にその女の子に興味があるかないかにかかわりなく、一種の挨拶としてこれは一般的によく見られる状況です。
ちなみに全く口笛をふかれないと、女性の中には「私は魅力がないんだ」と感じる人もいるそうです。ある文化だとこの状況はセクハラとして訴えられることになりかねませんが、ラテン系ではこれが常識なのです。
ある人たちにとってプライベートなことを突っ込んで聞かれるのはとても不快なことです。しかしラテン圏ではとにかく質問して相手を知ることが純粋な関心の表れととられます。
初対面で家族構成、家族の名前などを聞かれるのは当たり前、年齢、体重、靴のサイズまで聞かれることもあります。
基本的に自分のことを話すのが好きな人は相手のことにも興味があるわけで、そうやって相手が何を考えどう感じるのかを知っていきます。
相手のことを知って口で自分の想いを伝えるだけでは不十分、それを実際に体で表すのがラテンの文化です。
例えば朝起きて、家族にあいさつするのもおはようのハグとキス、行ってきますのハグとキス、そしておやすみなさいのハグとキス、言葉と表現はきってもきり話せない関係にあります。
これは夫婦でもカップルでも同様で、手をつないだりハグしたりというのは大切な愛情表現の一種、公の場でそれが見られないと逆に夫婦仲は大丈夫なのかと心配されることもあるそうです。
彼らには公共の福祉なんてお構いなし。道を歩いていると嫌でもそういう光景を見てしまうことも多々あります。
さてこのような文化を世界はどんな目で見ているのでしょうか。
このように世界的に見ても彼らの表現力は際立っているようです。しかし一見素敵に見えるこの文化、教育・公共の福祉・プライバシーという観点から考えるとあまり快いものではありません。
例えば、公共の場でそういう光景をひたすら目にするとします。街の印象、特に観光地などは外からの人の印象で成り立っているので、彼らが目のやり場に困ったり不快に思ったりするならそれはマイナスになります。
また、未成年の妊娠やそれに付随する問題も避けられなくなってきている現状を考えると、文化を言い訳にせずに教育が大事になってきています。
こういう点を考えると、プライバシーや他の人を考慮に入れることを評価する日本の教育に本当に感謝できます。
ラテン圏の女性が口笛が吹かれないと「私には魅力がないんだ」と思うなんて、日本人とは日常的に思考が違うんだなと驚いた。
初対面でいろいろ聞かれるのはやはりデリカシーにかける部分があるのではないか。