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日本ではあまり知られていない「常陸野ネストビール」(英名:Hitachino Nest Beer)。日本製の地ビール(クラフトビール)の中では世界中で、とりわけアメリカでは最も知名度があると言えるほど、数々のおしゃれなバーやレストランのメニューに登場し、現在では30カ国以上で販売されています。
ぱっと目を引く可愛いふくろうの付いたボトルデザインの良さや、ユニークな味でありながら飲みやすいことは、世界のビールファンを魅了する理由の一つですが、商品自体がなかなかレアな “日本のクラフトビール” であることもまた理由の一つと言えます。
日本の大手ビール会社の商品ではないのにもかかわらず、この “ふくろうラベルのビール” がなぜ日本製の地ビールの代表として親しまれる様になったのか、その最大の理由は、製造元である木内酒造がいち早く世界市場に目を向けたことにあると言えるでしょう。
醸造元である木内酒造は、茨城県那珂市に所在する老舗の酒造会社です。今でこそネストビールのメーカーで知られていますが、もともとは江戸幕末の1823年(文政6年)、庄屋であった木内儀兵衛(ぎへえ)が新しい家業として酒造りを始めたのがきっかけでした。
昭和初期に入り、戦後の物不足でコストの安い酒が大量に作られる中、木内酒造はあくまでも変わらずこだわりのある酒を造りつづけました。
平成には地ビールの製造設備を導入し、一般の地ビール工場がレストランを併設して提供しているの中、木内酒造はおいしいと思うビールを少しでも安く、多くの人に提供したい、という思いであくまで瓶に詰めて販売し続けました。
そして、現在では酒、焼酎、ビール、ワイン醸造の他、時代に先駆けて本格的なマイビールが作れる工房をオープンさせるまでに至っています
木内酒造が海外市場に目を向けたきっかけは、1994年にビールの酒税法が改正された事と深く関わっています。
それまで日本では、小さなビール工場が事業を拡大するのに困難を極めていました。改正前は、ビールを製造するには年間最低製造量が2000キロリットル以上でないといけなかったのですが、改正後は、年間最低製造量は一気に60キロリットルに引き下げられたのです。
これにより、製造量が少ない小さな地ビール醸造所でもビール会社としてスタート出来るようになりました。この改正以来、地ビール革命といっても良いほど年々地ビール会社が増えていきました。
木内酒造もまた、この機を逃しませんでした。他の地ビール会社が日本国内だけに販売ターゲットを絞っている中、木内社長は海外市場に目を向けました。
現在も日本では、ビール市場はほとんど大手メーカーだけに占められていますが、海外では、クラフトビールのようなユニークでこだわりのあるビールの需要が増え続けているからです。
“はじめから日本では地ビール市場は発展できないと思っていました。結局は海外市場に乗り出すしかないだろうと考えていたんです。とにかく市場のスケールが違う、例えばアメリカだとクラフトビール市場は日本の100倍大きいんです。単純に考えて、成功する機会がそれだけ多いってことです。” と木内社長は語ります。
↑ 中国で、そしてタイでも大人気!
1997年に誕生した常陸野ネストビール、その醸造所にはほとんど毎日のように海外からの観光客が訪ねてくるといいます。また、2008年にできたビール工場、額田(ぬかた)醸造所では、常に海外から集う人々が働いています。
2011年、東日本大震災の影響により生産がストップした際には、海外にある数々の地ビール会社からたくさんの励ましと応援が送られたといいます。
常陸野ネストビールの様々な味のラインアップは、日本文化や日本特有なものに基づいてつくられているものも少なくありません。
例えば、レッドライスエール(Red Rice Ale)はモルトの他に古代米である赤米が使われていたり、ニッポニア(Nipponia)は日本で開発されたビール麦の原種と、それと同じく日本で育種されたホップが使われています。
日本で初めてつくられたであろう古いビールの味を目指して杉樽仕込みでつくられた、ジャパニーズクラシックエール(Japanese Classic Ale)は日本独自の杉の香りが楽しめたり、他にも日本の名産地の生姜を使ったビールや名産地のみかんを使ったエール、ついには酒造りに使う米麹を使って醸したビールなどがあります。
これらは世界のクラフトビール愛好家にとってユニークな見た目なのはもちろんこと、全く想像できない味でもあるのです。
常陸野ネストビールが世界で認められている証に、1997年から今年までに国外合わせて、実に45以上もの受賞歴があることが挙げられます。
2002年には、“ビール業界のオスカー賞”ともよばれる英国の Brewing Industry International Awards (ブリューイング・インダストリー・インターナショナル・アウォーズ)で、ネストビールの代表作とも言えるホワイトエールが世界30カ国、総計683社から見事、金メダル及び部門総合チャンピオンに選ばれました。
とりわけ、このベルギー伝統の味が楽しめるホワイトエールの人気は強く、海外から数々の絶賛を受けています。
記念にとっておくならフクロウの付いたビールの蓋だけじゃなくて、ぜひ中身の上質なコーヒースタウトが入ったままを推薦するね。
新鮮なレモンと米と麦芽の全部が完璧なバランスで配合されててね。今まで飲んだサマータイムのビールの中では一番おいしいかもね!
強いスパイスの味がするのに、絶妙なバランスを保っているビールはなかなか見つけられないよ。
強さとまろやかさを兼ね揃えてる、つまり、麦芽の香りはしっかりしていながら適度なまろやかさがあって、後味がずっと続くってことだよ。
要するに、このホワイトエールには本当に感動させられたってこと。夏に飲む最高のビールだね! 木内酒造さん、いい仕事したね!!
絶対にまたこのビールを飲みたいなぁ!!とっても爽快なんだよ。
飲むとなかなかのコクがあってスパイスが効いてるよ。他とは違って本当においしいよ。
常陸野ネストビールが、世界でも通用するほどのクラフトビールとして成功したのはなぜでしょうか。もちろん、第一には木内酒造が、グローバル市場を目指すという広い視野を持っていたからに違いありません。
ですが一番の理由は、木内酒造は時代に合わせて変わり続けてきたから、という事に尽きるのではないでしょうか。そして“変わり続ける” 中でも、独自のこだわりは“変えずに続ける”ことに力を注いできたからこその成功だと思います。
それぞれ特徴のある味は、木内酒造が偏見なくドイツやベルギーなど海外のビールの味を取り入れつつも、日本の食文化と食材を活かした味を追求し続けた結果生まれたものです。まさに世界のマーケットにふさわしいクラフトビールだと言えるでしょう。
日本人にしかできない発想から生まれたこだわりのビールだからこそ、世界の人々は飲むたびに称賛し、そんな “ふくろうラベルのビール” を海外のレストランで見かけるたびに、一日本人として嬉しくもちょっと誇らしくもあるのです。
(参考)
http://www.starchefs.com/features/star_brewers/html/hitachino.shtml
http://ignition.co/110
http://www.kodawari.cc/
http://www.ratebeer.com/beer/hitachino-nest-white-ale/10526/3/1/
こんなビール知らなかったけど、海外に目を向けるのはいい考えだと思う。いまウイスキーでも日本産のものが世界一になったり、日本酒がはやっていたりで、日本のお酒はおいしいものが多いので海外でも人気が出やすいと思う。
こういう意見見ると飲みたくなるね
残念ながら自分は炭酸もアルコールも苦手でさ・・・
神田万世橋のショップで飲んでた!
確かに美味しかったですよ。
水戸にある木内酒造直営のレストランで呑んだけど、香りが豊かで美味しいビールでした。
バリエーション豊富でパッケージも可愛いくて全種類呑んでみたいので全国的に手に入りやすくなると嬉しいなと。
外人さんの方が詳しそうで軽く嫉妬してしまうよ。
地元だから大きめのスーパーでも売ってたりする。個人的には、ここの梅酒が好き
読んでたら飲みたくなってきた!
色々ありすぎて迷うわ~
ここの梅酒が激ウマ
柑橘系ピールとコリアンダーを含ませるベルギースタイルのビールはどうにも好きになれないな。
木内梅酒も美味しいよね。
水戸近辺なら割と簡単にスーパーや酒屋さんで入手出来ると思う。
今まで私が見た中で一番種類が置いてあったのは京成百貨店かな?そこに木内のレストランも入ってたはず。
あと、今の時期ならコキアで有名なひたち海浜公園でもホワイトエールなら生で飲めたと思う!
あっ、失礼しました。
レストランじゃなくて蕎麦屋だった。
ホワイトビールの飲み比べしてた人が
ここのが一番好きかな、って言ってたな
もろ地元なんだけど全然知らなかったわ。
昔は香典返しとかで清酒が入ってたりすると、大抵木内酒造だった記憶がある。
有名になったねー。