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インドの首都、ニュー・デリーでは 3億5500万人の女性の中からたったの12%しか生理用ナプキンが使えないといわれています。
驚くことに88%以上の女性が不衛生な布などを代用品として使っており、これらの女性は生理用品を使える女性に比べ、70%以上も生殖管感染症にかかる確率が高いとされています。
不適切な生理対処は12歳から18歳の女の子達が1ヶ月に5日間学校を休む原因になっており、実際に23%の女学生は月経が始まったあと中退してしまいます。
生理用ナプキンが普及しない最大の原因は値段にあります。70%ほどのインド人女性がナプキンを買う余裕がないと述べています。
これらの現状はACニールセンによる「衛生対処:女性の健康権利」によって調査され明らかになりました。2010年10月に組織団体プラン・インドによりアンケートが行なわれ、1033人の女性と151人の婦人科医が協力しました。
日本やシンガポールなどでは100%、インドネシアでは88%、そして中国でも64%の女性が生理用品にアクセスがあり、この現状はいかにインドの女性の衛生状態が悪状態にあるかを表しています。
またある婦人科医はインドの文化もこのような現状を引き起こす原因に加担していると述べており、月経について話すことはタブーとされているほか、生理中はお寺や台所などに入ることすら禁じられているそうです。
中には生理中はお風呂に入ることすらしない女性も多くいます。しかし生理中はシャワーを浴びることはもちろんのこと、ナプキンを最低3回は代えることが理想とされており、不衛生な環境は感染病を引き起こす原因になります。
97%の婦人科医は生理用ナプキンを使うことでこれらの生殖管感染症は大幅に防げると述べており、64%の婦人科医はナプキンを使うことで子宮頸癌にかかる可能性も減少できるとも考えています。
アンケートに答えたインド人女性の31%が生理中の生産性の減少を訴えており、期間中は仕事に行けない日も多くあるといいます。
北インドではインタビューに協力した30%の女の子が月経画始まってから学校を中退してしまったと答えました。
健康組合省はこれらの問題を重視しはじめ、農村地域の最も貧困層にいる女子には1ルピー(1.7円)で6個入り生理用ナプキンを提供し、貧困ラインを上回る女子には5ルピー(8.50円)で5個入りのナプキンを提供していくと発表。
しかしまだこのプランは行なわれていないということです。
健康組合省は、インドの土地の広さや現在の普及度の低さを考えるとこれらを実行するには莫大な規模の生理用ナプキンが必要とされるため時間がかかると語りました。
以下はこのニュースに寄せられたコメントの一部です。
生理用ナプキンの処理もインドでは大きな問題のようだ。世代の上の人には生理用ナプキンという存在すらまだ新しいからそれも理由なのではないか。
そのおかげでインドの子どもは小さい頃からトイレに行く練習ができるし、この記事は生理用ナプキンをセールスするためだけの記事にもみえる。
P&Gなどの大企業が収入から1%でもいいから安い生理用ナプキンを提供するだけでも希望はうまれるのではないだろうか。
しかし、もしインド中の人が水洗トイレを使用し始め毎回トイレのたびに10リットルの水を使うようになったらどうする?この生理用ナプキンの問題にて一番認識しなければいけないのはインド人の衛生管理に対する意識の低さではないだろうか。
自分自身を綺麗に保ち血がもれることなどがなければ、女性たちが恥ずかしい思いをする事もなくなるし生理用ナプキンが普及されることがインド女性を救うことにつながる。
そして子ども達に衛生管理の大切さについて学校で教えることも大切であると思う。
これを考えるとどうやって処理するのか、いわゆる生理用ゴミ箱の普及も視野に入れなければならない
(参考)http://timesofindia.indiatimes.com/india/70-cant-afford-sanitary-napkins-reveals-study/articleshow/7344998.cms?
インドの農村部での話ではなく、首都でもこれほど生理用品が普及していないとは、びっくりした。
貧富の格差が大きいのか、どうにか国民全体が生活の最低レベルまで上げれるよう政策を考えて欲しいと思う。
昔みたテレビのドキュメンタリーで、生理で大変な想いをしている妻や女性たちを救おうと生理用品の企業を立ち上げたインド人男性がいました。
インドの事情に合った生理用品(天然繊維使用らしかった)。女の子たちの雇用も生み出し、その商品の営業をかって出たエリート女性たちは当初もめあったけれど村人たちを集めて性教育もして売り込んだ。
インドのトイレ事情も含め、衛生状況と女性の地位の向上を祈る。