日本の魅力を発掘するだけでなく、他国の環境・法律・文化などを見て、いかに日本が素敵な国かを見直すサイトになります。
大ヒット映画「アバター」を彷彿させるインドの先住民族ドングリア・コンダ族に対し、インド人民党(BJP)のナレンドラ・モディ氏(63)率いる新政権がどのような政策を行うのかが注視されています。
5月26日、インドの総選挙で勝利したインド人民党のナレンドラ・モディ氏が首相に就任し、新政権が発足しました。日本でもこのニュースが大きく報じられましたが、報道の裏で見過ごされていた人々がいることも忘れてはいけません。
インド・オリッサ州の少数部族ドングリア・コンダ族は、ニヤムギリの丘を聖なる山と崇め、ロンドンの複合企業ベダンタ・リソーシズのボーキサイト鉱山開発から守る戦いを、何年にもわたって続けてきました。
インドでは彼らに限らず、先住民族が鉱山や発電所、ダムなどの開発のために先祖代々の土地を奪われ、移住を余儀なくされていった歴史があります。
弱者である少数民族の聖地を欧米の巨大企業が強権的に経済開発してゆくという構図は、非常に理解しやすいことからも、多くの人々の共感を呼んでいます。映画「アバター」の監督ジェームス・キャメロンもその1人です。
ドングリア・コンダ族の戦いに対する国際的な支持は大きく広がりました。ニヤムギリの丘でのボーキサイト採掘プロジェクトに対し、インドの最高裁判所も政府の下したプロジェクトの停止命令を支持しました。
インド人民党は総選挙において勝利を収めましたが、上院での議席保有率は2割程度にとどまります。政権を担うことはできますが、単独で法案を通す力はないため、他党との協力が模索されています。
さらに、減速し続ける経済の立て直しがモディ政権の第一の課題です。こうしたことからドングリア・コンダ族の支持者たちの間では、モディ首相とインド人民党政府の動向に対する懸念が示されています。
しかし、政権発足から日も浅く、こうした批判的な姿勢を示すマスコミの報道や、先住民の保護と経済の発展のバランスという難しい課題に対しては、ネットでも意見が割れているようです。
時代が進めば、社会のあり方も人間の生活も大きく変わります。日本ですら、昭和と平成の現在では大きく違いますよね。携帯電話やスマホなどの登場で生活は一変しましたし、近隣各国との関係の良し悪しでも国民の思想や国の政策も変わっていきます。
明治維新で西洋列強に追いつき、敗戦によりアメリカナイズされた日本ですが、どんな大きな変化を受け入れても、国の大切な根幹である皇室制度は2600年の長きにわたって続いています。
インドでは先住民のことを「アーディヴァーシー(Adivasi)」と呼びます。「アーディ(はじめの)」「ヴァーシー(住民)」という2つの言葉をつなげた造語です。
彼らのことを単なる少数民族と捉えるのではなく、インドの根幹を作ってきた人々と考えるのなら、日本の皇室制度のように、現代に適応させながら変わらずに残してゆく、そんな方法が模索できるかもしれませんね。
(参考)http://www.theguardian.com/global-development/poverty-
matters/2014/may/22/india-new-leaders-respect-rights-marginalised-
indigenous#start-of-comments
まさにアバターの世界だと思ったが、このインドの例以外にも多くの地域で同じように戦った少数部族がいたんじゃないかと思う。希少鉱物が欲しいならその価値に見合うだけの代わりの品が必要だけど、用意できなかったのか?