日本の魅力を発掘するだけでなく、他国の環境・法律・文化などを見て、いかに日本が素敵な国かを見直すサイトになります。
アメリカで、一部のレストランがチップ廃止に乗り出したというニュースは、記憶に新しいですよね。これに刺激を受けた世界の他の国々でも、この長年のしきたりを終わらせようという声が高まっています。
このブームを受け、英国でもチップ制度のみならず、レストランでの他の様々な習慣が疑問視されるようになりました。そしてついに、2015年10月21日付の英国ガーディアン紙(オンライン)にこんな見出しが登場。
かつて食文化への関心がうすいと言われてきた英国。この国の新聞に、こんな記事が掲載されているだけでも興味を引かれますが、果たしてこれに人々がどう反応するかも注目したいところです。
では、その「やめてほしい風習」11のリストとは?
日本人としてはあまり馴染みのないもの、英国にいてもあまり出くわさないもの、また『別にそれはいいんじゃない?』と思うもの、色々挙げられています。
そこで今回は、コメント欄で特に反響の多かった項目を3つピックアップして、皆さんにご紹介したいと思います。日本のレストランと比較しながら、実際にこれらの習慣に遭遇したらどう感じるか、想像しながら読んでみてくださいね。
この記事の筆者は、次のように書いています。
無料サービスとして慣れ親しんできたものに、実は代金が請求されていたとなると、客としては非常に後味が悪く、食事そのものが台無しになるのだ」
近年日本でも、居酒屋のお通しについて話題になりました。注文したわけでもないのにテーブルに置かれるのでサービスと受け取って食べたら、会計でしっかり代金請求されている。
では断れば良いのか、といえばこれがなかなか言えないもの。しかも店によっては意外と高かったりする。そんな抗議を受けて、お通しそのものを廃止にした居酒屋チェーンもあるそうです。
「すでにシェフが、その料理に一番良い味付けをしてくれたんじゃないのか?」
これは面白い指摘です。注文したスパゲティーが運ばれてくると、接客係がボウルにパルメザンチーズを持ってきて、こちらが望むだけかけてくれます。
これと同様に、他のどんな料理を注文しても、巨大ペッパーミルを持った接客係がやってきて、ブラックペッパーをオファーするのです。しかもテーブルには小さなソルト&ペッパーが常備されているのに。
それでもこの挽きたての粗びきコショウ、私自身を含め、好む人にとっては、このオファーが無いレストランはむしろ物足りなく感じられます。
『要らないなら断ればいいだけ』と思いますが、毎回毎回、やってくる接客係にノ—サンキューを言わなきゃならないとなると、ウンザリくるのかもしれませんね。
そう、これなんです。注文の料理が運ばれてきたので、ワーイいただきまーす、とひと口ふた口食べたところへ若い接客係が戻ってきて、「Is everything OK?」と確認しに来るのです。
OKって当たり前じゃん。なんで聞くの?OKじゃない事があるの?自信なさげな質問がなんとなく腑に落ちないけれど、とりあえず「Yes, thank you」。
もちろんその意図は『お気に召しましたか?』という事であって、好みを尊重してくれるのは有り難いし、イギリス人にも「尋ねてくれるのは、むしろ親切でいいじゃない」と言われれば、まあその通りなのだけど…
どこか奇妙に感じるのは自分だけ?と思いきや、このOKチェック、しかも大概食べ始めてすぐのタイミング、実は煩わしく感じている人が非常に多かったのです!
では、注文の料理がオーケーじゃなかったら?-確かに、きちんと対応してくれます。
実際に、スパゲティ―が柔らかすぎて戻してもらった事もありますが、ちゃんとアルデンテのパスタが運ばれてくるまで、こちらは待たされるわけですから、あまり『尊重してくれて親切だなあ』とは感じられないのです。
この記事の筆者によると、この長年繰り返されてきたお決まりフレーズ、なんと最近ではハードルが上がったらしく、「Is everything delicious/outstanding*?」になってきているとか!
つまりは、お気に召すかどうかの次元ではなく、このレストランの料理は美味しいか、他に抜きんでて優れているか、と聞かれているのです。
「大げさな賛辞を強要しないでくれ。嘘っぽい称賛も、シェフとの対立も僕は望んでいないのだから」
*outstanding =傑出した、卓越した
さて、この記事は大きな反響を呼び、世界各地のレストランの慣習について、沢山のコメントが集まりました。
あの「Is everything ok?」チェックについてだが、接客係の95%は料理を運んできて2分もしないうちに尋ねてくる。こっちはフォークを取るひまも無い。まあそうやって、文句がつけられないようにしてるんだろうが。
ところが、ロンドンのカジュアルレストランではその反対。ハムサンドイッチとブリ―チーズのサンドイッチがメニューにあったから、ハムサンドにブリ―チーズも入れて下さいと頼んだら、メニューには無いのでNOだって!すぐに店を出てったわ。
ウェイターが料理はオーケーかチェックしに来るのも同じで、料理の四分の三をすでに平らげているお客が、文句つけて新しいのを要求する…なんて事にならないためです。
でもひっきりなしに構われるのはごめんだ。特に、口いっぱいにほおばった状態で、オーケー?と聞かれても、口ごもってイエス、サンキューとうなづくのが精いっぱいだ。実際これは礼儀を尽くした『失せろ!』なのだが。
決して接客係のせいじゃないんだけど、このチェックのポリシーには、ホント苛々させられるわ。もし、不満があれば(まあ滅多にないんだけれど)こちらからスタッフを呼んで、きちんと苦情を言わせてもらいますから。
きちんとしたレストランで、良い食事を体験するのは子供たちにとって大事なこと。行儀よく座って、大きな声を出さない事など、礼儀作法を教えればいいだけのことです。
いかがでしたか?その国のしきたりによって、外食体験も大きく変わってくるものですね。海外旅行中なら異文化体験として楽しんで終わりです。
でも今回のような、伝統的なしきたりへの不満やその廃止を求める声も、必ずしもネガティブとは限らず、むしろレストラン改革への貴重な第一歩かもしれません。近い将来の英国のレストラン、どうなっているか楽しみですね。
今回の記事を書きながら、私自身、『日本のレストランで廃止してほしい習慣があるだろうか』と考えさせられました。
たまに上のリストにあったような事にも出くわすとしても、氷水やおしぼりのサービス、腰の低い、笑顔の接客、常に新しいメニューがある…など、思いつくのはむしろ、いつまでも変わらないで欲しい事ばかり。
やっぱりおもてなしの国。海外から日本を訪れる人々が、日本の外食文化に感動する理由が分かる気がしました。
(参考)http://www.theguardian.com/lifeandstyle/2015/oct/21/restaurant-
tipping-more-things-to-ban
日本人からすると明らかに面倒くさそうだと思っていたけど、欧米人も面倒だと思っていたなんて。日本人もお中元とか年賀状とか面倒なことやってて、欧米は合理的だなぁと思ってたけど、欧米も結構面倒なことやってるんだなぇと思った。
予約でカード番号を聞かれるのはしょうがない。
なぜかって予約をぶっちする客があまりにも多すぎるからだ。
近年日本でも予約をブッチされ、食材が無駄になるケースが増えてきている。大陸からのお客様によって。
イタリアで食事中にチップチップ言われたのには閉口した
いくつもの店で。
レストランの話じゃなくて恐縮だが、ホテルの冷蔵庫に入ってる飲み物とか困る。
アメニティーは無料なのに飲み物が有料って理解出来ないんだよね。
スペインで幼稚園児の子供(しかも小食)の分も注文しろって怒られた。
お子様ランチがあるならともかく、大人と同じ量食べられる訳でもないのに、一人一皿常識よねって感じ。
しょうがないから注文してお金は払ったけど、一皿半ぐらい食べずに終わった。まじで勿体なかった。
あと、何カ国で経験したのが、日本人がチップ知らないと思って、わざわざチップ計算して払えって言ってくる店員。ふざけてるよね。
食い散らかしたりメニューにないもの要求したりコメント打つ外人の中にも大概な奴が居るな