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2015年10月15日、アメリカのフェニックス(アリゾナ州)発、ポートランド(米国オレゴン州北西部の港市)行きの飛行機に搭乗していた女性が、特に理由もなく、乗務員に降りるよう命令されました。
女性はこのとき旅行から自宅へ帰ろうとしていたそうです。
乗務員は、3度も自分の席に座りなさいと女性に指示し、従わなかったので飛行機から降りるよう命令しました。女性は泣きながらどうか降ろさないでくれと懇願し、近くにいた人たちもその場で乗務員に抗議します。
ネタ元のニュースに添付されている動画を見ますと、沢山の人が、それはおかしい、なぜ降ろされるのかと口々に叫んでいます。
他にもっとすごい問題を起こしたが、それでも飛行機を降ろされなかった乗客を見たこともあると明言している証言者もいるくらい納得のいかない出来事です。
携帯で撮影された機内の映像
女性は降ろされ、次の便に乗りました。のちに、その場にいた人が映像をインターネット上に公開して話が広がると、アメリカンエアラインズは、女性に対して謝罪文を発表しました。
「私たち飛行機乗務員は、これからも一貫した質の良い飛行機のサービスをお客様に提供します」そして、この飛行機会社は後日、250ドル(約3万円)の商品券を女性に送りましたが、女性の飛行機の旅費代は360ドル(約4万3千円)もしたそうです。
女性は、後日メディアにインタビューされたときに、次のように証言します。
アナウンサーと被害女性が電話で対談している
言った言わなかったの出来事は日本でもよくある事ですし、おもてなしの心が従業員に備わっているからか、そこまで話が大きくなることは、あまり見かけられないように思います。
記事を見た人たちの反応は、女性に賛成を示す意見が多かったですが、どうしてこんなに大きな話になるのかわからない(乗務員がきちんと女性に説明すればいいだけの話である)というような、日本人の感覚に近いコメントもありました。
興味深いので紹介します。
彼女が飛行機を降ろされるとき、確かにたくさんの人が抗議していたが、賛成していた人たちもいた。飛行機のチケットを買ったからって、彼女が我が物顔で何でもできる資格があるわけじゃない。
「自分の前には3人ぐらいの人が立っていたし、私は前にいた女性と話していた。乗務員が自分に話しかけているのに気づかなかったし、彼が自分にアイコンタクトもしなかったのでわからなかった。彼が叫びだすまで、何も聞こえなかったわ」と女性は発言していました。
彼女は気づいた後、謝っていたし、周りの人も、飛行機から降ろすのだけは勘弁してあげてと懇願していた。まるで乗務員が権力を使って命令しているようにとられもおかしくない状況ではないだろうか。
前回乗った時は大丈夫だったことが、一週間後に乗った同じ便ではダメだと言われたりする。いつも発着時刻が遅れるし、最低だ。
荷物の受付カウンターで検査後に飛行機に搭乗しようとしたら、搭乗口の係員の人が、その荷物はこのままでは載せられないと大きい声でいい、罰として皆が乗客するまで、搭乗口横の廊下で立っていろといわれた。もちろん荷物の持ち込み費用100ドル(約1万円)も支払った。
先進国アメリカで起きた、何気ない日常トラブルですが、印象的だったのは、掲載されている動画にうつる、機内にいた人々が女性をかばうように発言していたところでした。
その時に起こったことを、その場で納得いかないと勇気をもって発言し、アメリカンエアラインのような大きな会社に対して意見を求める姿勢が、頼もしく感じました。
もし女性一人だけで抗議していたのであれば、泣き寝入りしていそうな出来事ですよね。もしくは一人でヒステリックに叫んでいると判断されたりしそうです。
(参考)http://www.nbcnews.com/news/us-news/video-shows-passengers-
boo-woman-booted-american-airlines-flight-n445051
http://news.yahoo.com/woman-gets-booted-off-flight-prompting-fellow-
passengers-154004296–abc-news-topstories.html
本当に乗務員の指示が聞こえなかったとしてもこんな人が何人もいたら乗務員も大変だから怒りたくなる気持ちもわかる。常に乗務員の注意は聞ける状態でいてもらわないと、何か事故が起こったときもその人が原因で大問題になったりしたら大変だし。