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ギラギラ照りつける太陽の光。じっとしているだけでも汗が噴き出る蒸し暑さ。そんな猛暑日の通学、皆さんはどんな思い出がありますか?
キャミソールに短パンで、一日中エアコンのきいた場所にいたいところですが、どんなに暑くても、制服を着て、混雑したバスや満員電車に乗り、汗をかきながら学校に行きます。
窓全開で、扇風機があっても熱風が循環しているだけの教室。シャツのボタンを外したり、スカートをパタパタさせたりしながら、暑さで朦朧としていた授業中。体育館での校長先生の話中に、貧血を起こして倒れる生徒も珍しくありませんでした。
温暖化の進む近年、日本では、エアコンをはじめとする暑さ対策のハイテクが、常に進化し続けていますよね。
そればかりではなく、熱中症対策や節電の一環として、ノーネクタイ、ノージャケット等のクールビズを実施したりなど、従来の風習を見直す企業も増えています。
温暖化の影響を受けるのはもちろん、職場だけではありません。そこで、学校で勉強する生徒達のためにも、「校内クールビズ」に取り組む学校や、エアコンを設置する学校も増えてきているそうですね。
「最近の子供は恵まれ過ぎだ」という声もあるようですが、年々気温が上昇している日本の夏、室内でも30度を超すような環境では「学習だけでなく健康にも支障をきたす」という声も多く、学校側も制度や規則について、フレキシブルな対応が求められています。
さて、所変わってイギリスです。北海道より北に位置するこの国にも、熱波が押し寄せ、2016年7月19日には、この夏最高の暑さ33度を記録しました。
新聞やテレビでも、各地の最高気温から、ビーチで海水浴を楽しむ人々の写真、熱波による被害まで、大々的に報道されました。
33度って、そりゃ暑いけど、そこまで大騒ぎする?と思いますよね。ところがイギリスの夏は、通常暑くても気温せいぜい20度台。
たまに30度前後まで上がる事もありますが、なにしろ湿気がないので、汗でべとべとしたりなどの不快な要素があまりないのです。朝晩は10度以下になり、肌寒いくらいです。
ですから、一般家庭にエアコンなどもちろん普及しておらず、建物もむしろ長い冬に対応した造りで、窓が小さかったり、大きくてもちょっとしか開かないようになっていたりするのです。
そんな暑さ対策ゼロの国ですから、いったん暑くなってしまうと、逃げ場が全くないのです!しかもどうした事か、この日は湿度も高く、日本の猛暑日のようでした。
普段はサンシャイン!ラブリー!と大はしゃぎなイギリス人たちも、さすがに参っていました。ちなみに私自身も暑さに耐えかね、子供のために用意したビニールプールに自ら飛び込みました。
さて、この‘記録的な’暑さについてのニュースの中で、特に注目を集めたのは、ブライトンにあるロングヒル・ハイスクールに通う、14歳の男子生徒4人。
気温が33度に達したこの日、制服の黒ズボンの代わりに体操着のショートパンツを履いていた少年たちは、学校のポリシーに反するとして処分を受けました。彼らは授業から外され、制服に着替えてくるようにと自宅に送り返されました。
男子生徒たちは言われた通り、‛着替えて’学校に戻りました。しかし、通常の制服の黒ズボンではなく、学校への抗議として、なんとスカートを履いて登校したのです!
“マイケル、コーディ、ジョージ、ジェシーは、先生に止められたにも関わらず、学校へのプロテストとして、その週の間スカートで登校し続けた”とメトロ紙は伝えています。
生徒の保護者達は、息子たちの行動を全面的に支持し、「子供たちの行動を誇りに思う」と話しました。
マイケルの母親は、「学校のロゴ入りのショートパンツを履いてるのに、なぜ罰を受けなければならないのか理解できませんね。男子生徒への差別ですよ。授業中、水を飲みに行かせてもらえず、教室はエアコン無しなんですから。
男性教師たちはTシャツにショートパンツで出勤してるし、女子はスカートに素足で涼む事ができるのに、フェアじゃないですよ」と抗議しています。
コーディの母親も「まったく狂気の沙汰ですよね。自分の考えを行動で証明した息子たちを、誇らしく思いますよ。まあ夏の間中スカートを履き続ける事はないでしょうけどね。とりあえず今は、注目浴びて喜んでますよ」と話しました。
この少年たちの抗議に、学校側はどう反応したのでしょうか。校長はこう話しています。
この学校は制服に関して規律があります。この暑い気候の間、その規律に抗議を申し立てたのは、全校の2%ほどにあたる生徒とその保護者達です」
あくまでも下した処分に関しては一歩も譲らない、規律に関して保守的な学校の印象ですよね。
でも男子生徒のスカート着用については、ちょっと意外な展開に!「スカートは学校で規定された制服の一つであるゆえ」男子生徒達はその着用を許可されたのです。
メトロ紙によると、この学校の校長、ケイト・ウィリアムズは「生徒たちは、指定されている制服であれば、どちらを着るか選択できるのです」と話したとのこと。校長先生、厳しいのかリベラルなのか、よく分かりませんね(笑)。
さて、このニュースはもちろん大反響を呼びました。
まったくこの目立ちたがり屋の男子生徒たち、実際の社会に出たら、一体どうなるのかしら。まあ社会に出られればの話だけれど…
この男子生徒たちのウィットを面白がる人がほとんどですが、学校側の柔軟性のなさを批判する人、反対に、今時の我慢する事を知らない世代に顔をしかめる人も多かったようです。
これが日本だったら、どうなのでしょうね?暑さ対策全般に関して進んでいる日本では、ここまで問題にならないかもしれません。また、何か問題があっても、実際の抗議や訴訟に発展することも、欧米ほど頻繁ではないと思います。
それでも最近では、‛モンスターペアレント’が登場して、学校側も理不尽なクレームの対応に追われている、なんていうニュースも聞かれるようになりました。
事の是非はともかくとして、日本も「学校の先生が言う事は何でも聞きなさい」という時代でなくなって来たのは事実かもしれませんね。
(参考)http://metro.co.uk/2016/07/22/schoolboys-excluded-for-wearing-
shorts-on-hottest-day-don-skirts-instead-6022299/
http://www.dailymail.co.uk/news/article-3702987/Schoolboys-14-banned-
wearing-shorts-school-hottest-day-year-used-uniform-loophole-wear-SKIRTS-
instead.html#comments
イギリス方面って男性でもスカートはく習慣があったんじゃないのかな?学校では勉強以外に忍耐力も学ぶんだよ。
14歳くらいならイケる
青年がやったらキモいだけだが、ショタの女装はいいものだ
アングロサクソンの国って、女子が制服にズボンも選べるんだろ?
なら、男子がスカートを穿いてもよかろうよ。