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質屋で借りるにはどうするの?質屋イコーと消費者金融の違い4点

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最近はネットオークションやリサイクルショップでの売買がすっかり定着しましたよね。数十年前はネットオークションなんてなかったし、リサイクルショップも個人営業の古道具屋とか古本屋がほとんどでした。

質屋もそう。銀行カードローンはおろか消費者金融ですら普及していなかった時代は、「お金を借りる=質屋」と言ってもいいくらいだったんですよ。

今でも質屋は沢山あります。イコーという会社は埼玉に2店、千葉に1店を構える質屋さんです。ホームページも運営し、ネットオークションに出品も行なっています。

今回はそんな質屋にスポットをあてて、融資の仕組みをご紹介します。利点と欠点、どちらが多いか考えながらお読み下さい。

時代とニーズに合わせて変わっていく質屋の今

広い国道沿いで営業している店舗。「質」「買取」と書かれた大きな看板。店内はリサイクルショップのように貴金属やバッグ、パソコンなどの商品が並ぶ…。

埼玉県の越谷、草加、千葉県の柏で営業をしている「イコー」の様子です。かつての質屋とは随分様変わりして、普通の小売店をイメージさせます。

昔と今の「質屋のイメージ」

昔…といってもたった15年~20年くらい前の時代ですが、「質屋」というと幹線道路から数区画中に入ったところにあるイメージでした。堂々とお店に入っていくのとはちょっとかけ離れた感じですね。

今はカードローンなどの個人向け融資の普及とリサイクルショップの発展も手伝って、質屋も大きくイメージチェンジをしているのです。

項目
立地 ・路地裏
・人目につきにくい
・交通量が多い
・駐車場完備
店内 ・小規模な展示
・査定のカウンターだけの所も
・大規模な展示
・販売と査定が別になっている
インターネット ・ネット自体が無い ・ホームページあり
・オークションでの販売

イコーのホームページや店舗内の様子を参考に今と昔を比べると、上の表のように大きな変化を見ることができます。イコーは「やさしい質屋さん」というフレーズで沢山のQ&Aも兼ね備えたホームページも運営していますし、ネットオークション事業も積極的に行なっているのが特徴です。

質屋は消費者金融ではない!その違いは何?

全国に多数ある「質屋」ですが、消費者金融とは全く異なる業界なんです。共通しているのはお金を貸してくれる点なのですが、それ以外は全く違う内容になっています。

守るべき法律が違えば内容も大きく異なるのは当然のこと

質屋と消費者金融の決定的な違いは「守るべき法律が違う」ということです。下の表で確認してみましょう。

内容 質屋 消費者金融
営業許可 ・質屋営業法
・古物営業法
・貸金業法
対象年齢 ・青少年育成条例
(都道府県単位、禁止規定)
・民法
(禁止規定ではない)
金利 ・質屋営業法 ・貸金業法
・利息制限法

「禁止規定」というのは、法律によって禁止されていることを言います。今回の場合、質屋は18歳未満との取引が禁止されているが消費者金融は取引相手の年齢に禁止された条文が無いんです。

このように守るべき法律が違うので、営業内容も異なるのは当然のことなんですね。では、具体的に何が違うのかもご覧いただきましょう。

内容 質屋 消費者金融
営業許可 ・都道府県公安委員会 ・都道府県知事
・財務局長
対象年齢 ・18歳以上 ・20歳以上
金利 ・最高年利109.5% ・最高年利20%~15%

同じところが無いくらい、見事に違っているのがお分かりいただけたでしょう。この他の項目にも違いがありますので、あとから詳しく説明していきますね。

大学生&シニア必見!質屋は18歳以上の人が借りられる

見出しにある通り、18歳以上なら未成年でも大丈夫です。ただし、高校生は不可としている所が多いのも特徴です。

カードローンは銀行も消費者金融も20歳になってから契約するのが原則です。それを考えると、18歳から借りられるのは大きな意味を持っているでしょう。

質屋が18歳から取引していいのは「条例のおかげ」

軽く法律の話をすると、質屋は「質屋営業法」と「古物商営業法」の許可を受けて営業ができます。また、都道府県で設けている「青少年育成条例」で年齢制限を明記している部分があるんです。

東京都と大阪府は条例によって、18歳未満の青少年との取引を禁止しています。他の道府県でも同じような規定があるので、気になった方は「県名 青少年育成条例」で検索し、条文を調べてみて下さいね。

シニア世代も利用できる!年齢に上限はない

カードローンやクレジットカードには上限年齢も設定されていますが、質屋には上限がありません。60代~70代の方でも取引ができます。

それでは、なぜ未成年でもシニア世代でも利用が可能なのでしょうか?それは根本的な融資の方法が他のキャッシングローンとは異なっているからなんです。

質屋の融資は無担保ではない~それ相応の質草が必要

多くのキャッシングローンが無担保での融資なのに対し、質屋の融資は持ち込まれた物品を査定し、それに見合った金額で行なうスタイルです。この物品のことを「質草(しちぐさ)」と言います。

ある程度の金額を融資してもらうには、それ相応の物品が必要となります。パソコンや家庭用ゲーム機、ブランド物のバッグやアクセサリー(貴金属)などが代表的な物です。

忘れ物には気をつけて!取引には身分証明書が不可欠

質屋は取引をする際に身分証明書の確認をしなければならないことが法律で定められています。運転免許証やパスポートなど、公的機関が発行した証明書を忘れずに持参しましょう。

法律では氏名・住所・年齢・職業などを確認することとなっていますが、在籍確認などの電話審査があるわけではないのでご安心を。

取引期間は最短3ヶ月!大事な品を質流れさせないために

これも法律のお話しなのですが、質屋に預けた物品の保管期限は短くて3ヶ月です。裏を返すと3ヶ月以内に借りたお金と利息を払えない場合は、転売されることになっても文句は言えないんです。3ヶ月の契約期間で担保ありのキャッシングをしているようなものですね。

質流れにするか延長してもらう交渉をするかは自分次第

3ヶ月以内にお金をかえすことができない。と言って転売(質流れと言います)されるのも困る。そんな時は、利息だけ支払って保管期間を延長してもらう交渉が必要です。

カードローンのCMで【ご利用は計画的に】と言われますが、質屋を利用する場合はより計画的な返済を行なわないと、大切な品が流れて行っちゃいます。

「いや、もう使わない品だから流れちゃってもいいんだよね」というのであれば話は別ですが、やむなく短期間預けた大事な品なら必ず期限前に交渉をしましょう。期限が来てからでは手遅れになりますので、必ず期限前ですよ。

質草があれば借りられるメリットが、そのままデメリットになる

18歳以上で質草があれば誰でも利用できる。これが質屋から融資を受けるメリットでしょう。カードローンのような審査もありませんから、可決か否決かで悩むこともなくなります。

しかし、3ヶ月という制限つきで、返済できなければ預けた品が流れていくのがデメリット。物を担保にお金を借りるというのは、そういう利点と欠点を持ち合わせているんですね。

利息は月利?質屋の特殊な利息計算の仕組み

次は利息のお話しです。物を預けてはいるものの、無利息でお金を貸してくれるわけではありません。きちんと利息は払わないといけないんです。

では、質屋の利息とはどのような仕組みなのでしょう?カードローンと同じ計算でいいのでしょうか。

質屋の金利は1日当たりではなく月単位で考える

これまた法律のお話しなのですが、質屋の利息計算は1日単位ではなく1ヶ月単位で考えます。どういうことかというと…、

  • 借りた時点で1ヶ月分の利息が発生する
  • 1ヶ月が過ぎた翌日には更に1ヶ月分の利息が発生する
  • 期日までに返せば良いので、1ヶ月ごとに返済できなくても延滞や督促はない

極端な話しをすれば、「借りたその日に返しても1ヶ月分の利息は発生しているということです。これは法的に認められている正当な利息の設定なんですよ。

また、カードローンと違い、毎月一定額を支払うことは必要としません。3ヶ月分の利息と元金を期日までに全額支払うのなら、最終日にまとめてでも構わない仕組みになっています。

月5%、7%、8%、いくらの利息がかかるのか

では、肝心の利率のお話しを。3ヶ月の短期取引なので年利でお話しするのは妥当ではないのですが、法的には年109.5%までの設定は許されています。カードローンの年利が高くて20%。平均的には銀行が14%台、大手消費者金融で17%台~18%なので、109.5%は物凄い数字に見えますね。

しかし、実際は月何%や月何円といった表現が使われます。それが見出しの月5%とか月8%というものです。

では、借入額に合わせた計算をしてみましょう。と言っても、ただ0.05かければ良いだけなので簡単ですが…。

借入額 月5% 月7% 月8%
5万円 2,500円/月 3,500円/月 4,000円/月
10万円 5,000円/月 7,000円/月 8,000円/月
20万円 10,000円/月 14,000円/月 16,000円/月

この設定は各店で自由にできるので、必ずしも単純計算(借入額×月利)とは限りません。ひとつの目安としてお考え下さい。

例えば10万円を月5%で借りた場合、3ヶ月で15,000円の利息になります。カードローンで年利18%、月1万円ずつ返済した場合の完済時利息額は約9,000円ですから、約6,000円の差が出ていますね。

質屋で借りるのに向いている人、向かない人

最後に、質屋で融資を受けるのにも適正があるということをお話しします。どういう人が利用に向いているか、あるいは向いていないかの参考にどうぞ。

使わない物があるなら融資ではなく買い取ってもらう

質草として何かしらの物品を預けることになるのが質屋との取引であることはお伝えしました。ここで考えるべき点があります。

それは、「質流れさせたくないのか流れてもいいのか」です。もし流れてもいい物なら融資ではなく買い取ってもらった方が良いでしょう。買い取りの方が査定額も上がるお店があり、何より利息が発生しないので…。売りたくはないけど融資が必要という方には向いている借り方となるでしょう。

消費者金融も銀行もダメな方には向いている

金利面と質流れ防止の両面から考えると、消費者金融や銀行のカードローン・フリーローンを『利用できる』方には向いていません。他に借りる手立てがない時に、必要最小限の融資を受けたい方には向いている取引と言ったところでしょうか。

18~19歳とシニア世代で融資を受けたいなら向いている

18~19歳で社会に出ている方には、他の方法がないという視点で向いていると言えます。しかし、借りるための質草を持っているかが問題ですが…。

年齢上限でローンが組めなくなったシニア世代の方にも向いている取引となるでしょう。ただし、物品を買い取ってもらう方法と比較して考えることは重要です。

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